難解な作風の多いクリストファー・ノーラン監督
クリストファー・ノーラン監督は映画『ダークナイト トリロジー』や『インセプション』、『インター・ステラー』などで知られる名監督。2020年9月には新作映画『TENET テネット』が世界公開となり、ますます注目が集まっている。
ノーラン監督の作風と言ったら、なんとも言えない暗く重たい雰囲気と、難解なストーリーが魅力。また、リアリティにこだわり抜いたアクション描写も、ファンにとってはたまらない要素の一つでもある。
そんなノーラン監督が、自著『The Nolan Variations: TheMovies, Mysteries, and Marvels of Christopher Nolan』の中で、映画『ワイルド・スピード』シリーズが好きであるということを明かしていた。
世界的人気シリーズ『ワイルド・スピード』
『ワイルド・スピード』は2001年から続く人気カーアクション映画で、日本では『ワイスピ』という愛称で親しまれている名シリーズ。
現在8作品が公開済みで、9作目は『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』という日本語タイトルで2021年に公開予定。また、9作目の公開後は残り2作品でシリーズが完結することも発表されており、ますます目が離せない動きを見せている。
車を通して様々な立場の登場人物たちが絆を築いていくといった胸熱のストーリーと、毎回限界を超えるカーアクションの数々は世界中のファンを魅了し、シリーズを追うごとに興行収入を伸ばしている。
クリストファー・ノーラン監督、1作目から『ワイルド・スピード』が好き
ノーラン監督は、自著の中で「基本的に僕が好きだと言っている作品は、スリラーやアクションではない限りは、みんな意外だと驚くんだ。例えば『ラ・ラ・ランド』は素晴らしい映画だと思っている。3、4回見たよ」と明かしている。
そして続けて、「『ワイルド・スピード』に弱いんだ。アクション映画の仕事をしているから、上手いアクションの映画を見るのが大好きなんだよ」と、『ワイスピ』愛を告白。
「それに、いくつかのストーリーに魅力がある。特に最初の作品。最初からすべての登場キャラの関係性が魅力的だと思う。それに、シリーズの発展の仕方はもっと魅力的でテレビ番組のシーズンのよう。息ぴったりのファミリーみたいに」と、相当『ワイスピ』がお気に入りである様子。
ノーラン監督が、自身の作風とは全く違う『ワイルド・スピード』を好きだというのは非常に興味深い事実。確かに、ノーラン監督も映画『TENET テネット』で本物のジャンボジェットを破壊するなどの規格外なアクションを撮っていたため、意外と両者のつながりは深いのかもしれない。(フロントロウ編集部)