ウェントワース・ミラーがマイケル役からの引退を発表
2005年にスタートして、日本でも大きな人気を獲得したドラマ『プリズン・ブレイク』は、2009年にシーズン4で一度幕を閉じ、8年を経て2017年にシーズン5が放送。シーズン5が放送された当時は、ツイッターの世界トレンド首位を7時間も独走するなど、変わらぬ人気を見せつけ、続編がいかに待ち望まれていたかが明らかになった。
シーズン6の製作を待望するファンも多い中、主人公のマイケル・スコフィールドを演じてきた俳優のウェントワース・ミラーが今回、将来的にまたマイケルを演じる可能性に関して、大きな決断を下したことをインスタグラムで発表した。
ゲイであることを公表しているウェントワースは、インスタグラムにネガティブなコメントが寄せられていることを告白。「自分自身のことは心配していない。僕がこの空間で『イジメ』に遭うことはない。力に満ちているからね」と、自身がネガティブなコメントにやられてしまうことはないとしつつも、「だけど、この場所をクィアである子供たちが訪れる可能性を懸念しているんだ。カミングアウトしたばかりの子供たちや、考えを求めてここへ来た子供たちがね。その子たちには、(ネガティブなコメントという)くだらないものに触れてほしくないんだよ」として、自身のページを訪れる子供たちの目にはネガティブなコメントを触れさせたくないと綴った。
ウェントワースは続けて、「このことに関連して、『プリズン・ブレイク』からはもう抜けたよ。公式にね」と、『プリズン・ブレイク』には今後出演しないことを発表。
同作にもう出演しない理由については、「ソーシャルメディアの雑音が理由というわけじゃない(それが主な問題ではあるけどね)。単に、ストレートの登場人物を演じたくないんだ。彼らの物語は伝えられてきたからね」と、エンタメ界でのゲイ男性のレプリゼンテーションを高めるためにも、今後はストレートのキャラクターは演じたくないと説明した。
「そういうわけで、もうマイケルを演じることはない。さらなるシーズンを待ち望んでいるこのショウのファンにとって、これがガッカリさせるものであることは理解している。申し訳なく思う」とファンに謝罪しながら、「ゲイが演じる架空のストレート男性と恋に落ちたことで、動揺してしまっている人がいるとしたら、それは皆さんにお任せします」と投稿を締めくくった。
共演者もサポートの声
ウェントワースの決断には『プリズン・ブレイク』の共演者からもサポートの声が寄せられており、マイケル・スコフィールドの兄であるリンカーン・バローズを演じたドミニク・パーセルはウェントワースのこの投稿に次のようにコメントを寄せている。
「楽しかったよ。素晴らしい冒険だったね。君の意見を心からサポートするし、理解するよ。君が自分の健康や真実のために、この決断を下したことを嬉しく思う。これからも投稿を続けてくれ。愛してるよ、兄弟」
また、サラ・タンクレディを演じたサラ・ウェイン・キャリーズは、インスタグラムにウェントワースとの写真を投稿して、「一緒にやってきた仕事への感謝や、深い愛を込めて、私はあなたの決断をサポートする」と彼を支持することを表明。
「ファンの皆さんには、『プリズン・ブレイク』のキャストはクィアにフレンドリーな場所だということを知っておいてほしい。私たちはLGBTQ+のコミュニティにいる友人や家族と共にあるし、一緒になって、彼らの権利や芸術的な活動を全面的にサポートしていきます。これからもずっと」と続けて綴り、『プリズン・ブレイク』のキャストたちはウェントワースの決断を全面的にサポートすると、あたたかいメッセージを送った。(フロントロウ編集部)