ザ・ウィークエンドがスーパーボウル・ハーフタイムショーに出演へ
毎年2月に行なわれるNFLチャンピオンシップ、スーパーボウルの2021年大会のハーフタイムショーでパフォーマンスを行なうアーティストに、カナダ出身のシンガーで過去に3度のグラミー賞受賞歴があるザ・ウィークエンド(The Weekend)が起用されたことが正式に発表された。
第55回目を迎えるスーパーボウルは、フロリダ州中部のタンパ・ベイにあるレイモンド・ジェームス・スタジアムで2月7日に開催。
発表に先立ち、SNSでブルーの背景をバックにした意味深な動画をいくつか公開していたザ・ウィークエンドは、ハーフタイムを主催するペプシ社のロゴが入った公式ビジュアルを公開し、「アイコニックなステージでパフォーマンスすることになったよ。2021年2月4日に会おう」と抜擢のニュースをファンに報告した。
さらに、米Varietyへの公式声明では「僕たちはみんな世界のトップスターたちがスーパーボウルでパフォーマンスするのを見て育ちました。まさか自分がその立場に立てるなんて、夢にも思っていませんでした。あの有名なステージに立てることに、身に余る光栄を感じており、大興奮しています」とコメントしている。
起用の理由は? 監修のジェイ・Zがコメント
シンガーのジェニファー・ロペスとシャキーラという“2大ラテン系歌姫”が共演し、ラテン系シンガーのJ.バルヴィンがサプライズ出演した2020年大会に引き続き、ライブミュージック・エンターテイメント・ストラテジストとしてハーフタイムを監修するロック・ネイションの代表であるラッパーのジェイ・Zは、ザ・ウィークエンドを起用した理由をこう説明。
「ザ・ウィークエンドは彼だけのサウンドを(世界に)紹介してくれました。彼のソウルフルなユニークさは音楽・芸術の分野における新たな世代を定義づけるものです。この非凡な時に開催されるペプシ主催の第55回スーパーボウル・ハーフタイムショーは、非凡なアーティストが誘う特別な体験となるでしょう」。
スポーツ専門局のESPNが10月下旬に報じたところによると、新型コロナウイルス禍で開催される第55回スーパーボウルは、通常6万5000人、仮説席を作れば7万5000人を収容できるレイモンド・ジェームス・スタジアムへの来場者を、20%の1万5000人に縮小して開催されるとの情報も。
入場客は、6フィート(約1.8m)のソーシャル・ディスタンシングを確保したうえで、マスクなどで顔を覆うことが義務付けられるという。
ザ・ウィークエンドの出演で期待されること
ノーギャラながら出演を熱望するアーティストが殺到するという逸話をもつスーパーボウルだが、
2019年には、NFLの人種問題に対する消極的な姿勢が反感を買い、セレブの間でもボイコット運動が広まったため、なかなかパフォーマーが決まらないという異例の事態が発生。
しかし、2020年からジェイ率いるロック・ネイションが参入したことで、有色人種への雇用機会の平等が進められ、アーティストたちも出演に前向きに。ジェニファーとシャキーラの出演は早い段階で比較的あっさりと決まったほか、パフォーマンスにもより政治色が濃い、平和を訴えるメッセージが込められるようになった。
J-Lo gave us such a big political statement during the #SuperBowl putting latin kids inside a cage singing "Born in The USA" Congrats JLo and Shaki for the AMAZING #HalftimeShow #Jlosuperbowl pic.twitter.com/aVR1uWYQXr
— Jennifer Lopez BR (@jlobrasil) February 3, 2020
2020年大会のハーフタイムショーに起用されたジェニファー・ロペスのパフォーマンスでは「檻に入った子供たち」を彷彿とさせる演出が。この演出は、昨今、アメリカで社会問題となっている不法移民とその子供たちへの不当な扱いに対する、何らかのメッセージなのではないかとウワサされた。
そのため、ザ・ウィークエンドのパフォーマンスにも、社会問題に斬り込む演出やメッセージが取り入れられることが期待できる。
もう1つは、ショー出演後になんらかの重大なお知らせが投下されるのではないかということ。
過去に起用されたアーティストたちの多くが、ハーフタイムショー出演後の24時間前後に大規模なツアーの開催をアナウンスしており、いずれも大きな成功を収めている。2021年はパンデミックの影響により、大規模なライブを行なうことが難しい状況が続くことが予想されるため、ザ・ウィークエンドが世界ツアーを行なうという可能性はあまり高くない。
その代わりに期待できるのが、新アルバムのリリース。ザ・ウィークエンドは2020年3月に4thアルバム『After Hours(アフター・アワーズ)』を発表したばかりだが、新型コロナウイルス禍では、予定されていたライブなどが中止となり、スケジュールが空いたことを受け、スタジオに籠って新曲制作に取り組むアーティストも多い。ザ・ウィークエンドが1年未満で新作を発表するという嬉しいサプライズも考えられる。
毎年豪華なアーティストがサプライズでゲスト出演することでも知られるスーパーボウルだが、現時点ではザ・ウィークエンド以外のパフォーマンスは告知されていない。近々で彼がコラボを発表したアーティストには、シンガーのアリアナ・グランデやラテン系シンガーのマルマなどがいるが、果たしてどんなアーティストが彼とステージを共にすることとなるのか? 続報に注目! (フロントロウ編集部)