マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の映画『ブラックパンサー』のエグゼクティブ・プロデューサーが、ブラックパンサー/ティ・チャラ役の俳優チャドウィック・ボーズマンが不在の続編で「絶対にやらない」と誓ったこととは?(フロントロウ編集部)

続編でチャドウィック・ボーズマンは“復活”させない

 マーベル映画史上初の黒人ヒーローを主人公に据え、キャストや製作陣に黒人を多く起用したことやアフリカ文化にフォーカスした内容で、とくに黒人コミュニティから高い評価を得た映画『ブラックパンサー』。この作品で主人公のブラックパンサー/ティ・チャラを演じた俳優のチャドウィック・ボーズマンが、今年8月、大腸がんとの約4年間の闘病の末に43歳の若さでこの世を去った。

 チャドウィックは亡くなるおよそ1週間前まで、2021年に開始予定の続編の撮影に臨めると信じていたと言われているが、チャドウィック亡き今、『ブラックパンサー2(仮)』はどうなるのだろうか? 

 チャドウィックの代わりなど誰にもできるはずがないという思いから、一部のファンたちのあいだで、いっそのこと制作を取りやめて欲しいという声や、1作目でレティーシャ・ライトが演じたティ・チャラの妹シュリを“新たなブラックパンサー”として描くことを提案する声もあるなか、「これだけは絶対にやらない」と決めていることがあると、前作でエグゼクティブ・プロデューサーを務めたビクトリア・アロンソがアルゼンチンの新聞Clarínの取材で語った。

画像: 続編でチャドウィック・ボーズマンは“復活”させない

 アロンソ氏が続編で「絶対にやらない」と断言するのは、デジタル技術を使ってチャドウィックを復活させること。アロンソ氏は「チャドウィックはひとりしかいません。そして、彼はもうこの世には存在しないのです」と言うと、「悲しいことに、我々の王はフィクションのなかだけでなく、現実の世界でも亡くなってしまいました。私たちは今、物語を続ける方法だけでなく、この予期せぬ出来事を尊重するために何ができるのか、時間をかけて考えているところです。(そのプロセスは)正直に言って、とても辛くて胸が痛みます」と続けた。

 「チャドウィックは人間として完成された人で、この5年間、彼と過ごした日々は本当に素晴らしいものでした。彼はブラックパンサーというキャラクターを通して、周りにいる人たちの意識を高めただけでなく、歴史に名を刻んだと信じています」。

 チャドウィックの人柄をこう称えたアロンソ氏は、最後に今後の見通しが立っていない『ブラックパンサー』の続編について、「制作の現場では、2〜3ヵ月くらい空白の期間があると『時間が経ち過ぎた』と言われますが、私は時間が経ち過ぎているとは思いません。フランチャイズに敬意を払うためにも、私たちは次に何をどうやって行なうのか真剣に考える必要があります」と、決して無駄に時間だけが過ぎているわけではなく、そのあいだも制作陣はずっとベストな方法を探っていることを明かした。(フロントロウ編集部)

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