アニャ・テイラー=ジョイがコンプレックスを告白
2017年に公開されたジェームズ・マカヴォイ主演のサイコスリラー『スプリット』に出演したことをきっかけにブレイクを果たし、これまでにその続編となる『ミスター・ガラス』や『ニュー・ミュータンツ』などに出演してきた俳優のアニャ・テイラー=ジョイ。
直近では、米辛口批評サイトRotten Tomatoesで100%のスコアを獲得するほどの批評的な成功を収めたNetflixオリジナルシリーズ『クイーンズ・ギャンビット』で主演を務めるなど、俳優としての評価がうなぎのぼりとなっているアニャだけれど、実は本人は自分のことを「映画に出演できるほど綺麗だとは思わない」と考えているようで、見た目に対するコンプレックスを抱えてしまっているのだという。
英Daily Mailとのインタビューのなかで、アニャは「これまでも、そしてこれからも、自分のことを綺麗だと思うことはないと思う」と自分の見た目に自信を持てていないことを明かした上で、「自分が映画に出演できるほど綺麗だとは思わない。惨めに聞こえるし、ボーイフレンドからは、そんなこと言うと周りの人たちからバカだって思われるよって言われるけど、私は自分が変わった見た目をしていると思ってる」と告白。
「自分が出ている映画を映画館に観に行くことはしない。公開される前に観るから。自分自身であることのいい部分は、自分の顔を見なくてもいいというところね」とアニャは続けて語り、自分の姿をスクリーンで直視したくないがために、自身の出演作は映画館で観ていないことを明かした。
ジェーン・オースティンの小説を映画化した『EMMA.(原題)』では主演を務めたアニャだけれど、この作品の撮影現場では、見た目へのコンプレックスのために「パニックに陥った」ことを告白している。「『初めての醜いエマになってしまうから、私にはできない』って。映画の最初のセリフは、『ハンサムで、クレバーで、リッチな私』っていうものだったの」とアニャは英Daily Mailとのインタビューで振り返った。
なかなか周囲に馴染めなかった過去
同じインタビューの中で、アフリカ系とスペイン系の血を持つイギリス人の母と、スコットランド系アルゼンチン人である父親の間に米フロリダ州マイアミで生まれ、アルゼンチンで育った後で8歳の時にロンドンに移り住んだアニャは、移住した当初は英語が話せなかったためにイジメに遭っていた過去も告白している。
「アルゼンチンは緑に囲まれていて、私は馬を飼っていたし、そこら中に動物がいた。それが突然、大きな都会に住むことになって、私は言葉を話せなかった。自分がどこかフィットしているという感覚は持ったことがないの」とアニャは振り返り、幼少期のうちに言葉が違う国に移住したことで、馴染むのに苦労した経験を明かした。
「学校ではしょっちゅうトイレで泣いてた」とアニャは続けている。「子供の時は本当に孤独だった。孤立しているように感じて、頭の中で物語を創り上げていた。孤独は悪いもので、1人ぼっちなのも悪いことだって」。
その後、アニャは16歳の時にロンドンで歩いていたところを、スーパーモデルのケイト・モスを発掘したことで知られるスカウトのサラ・ドゥーカスから声をかけられ、モデル事務所に所属することに。モデル業界に飛び込んだことで、自身が俳優業に興味を持っていることに気がつき、ここまでのキャリアに繋がることとなった。
アニャは今後も注目作への出演が控えており、2015年の大ヒット映画『マッドマックス怒りのデス・ロード』の前日譚となる来たるスピンオフ映画『Furiosa(フュリオサ/原題)』への出演も発表されている。(フロントロウ編集部)