Photo:ニュースコム、©︎2020 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & ©︎DC Comics、©️Amazon Studios / Original Film / Point Grey Pictures / Sony、©️B-REEL FILMS、ⒸCJ ENTERTAINMENT
2020年に公開された映画や配信された映画、ドラマをダイジェストでご紹介。社会で起きた事件とともに、2020年を振り返ってみては。※公開日・配信日は日本の日時で表記しております。(フロントロウ編集部)

2020年1月

画像: 2020年1月

 1月は、第72回カンヌ国際映画祭で韓国映画初となるパルムドールを受賞し、アカデミー賞でも外国語映画として史上初となる作品賞を受賞したほか、監督賞、脚本、国際長編映画賞の4部門に輝いた韓国のポン・ジュノ監督の映画『パラサイト 半地下の家族』が公開された。また『フォード vs フェラーリ』、『ジョジョ・ラビット』、『ナイブズ・アウト』などの話題作も劇場公開。配信では、賞レースでも注目されたNetflixの映画『2人のローマ教皇』、『アンカット・ダイヤモンド』、そして世界的な人気作となったドラマ『ウィッチャー』が、スターチャンネルではエミー賞やゴールデン・グローブ賞受賞作品の『チェルノブイリ』などが配信となった。この頃、新型コロナウイルスが話題になり始め、徐々に映画業界にもその影響を及ぼし始める。

2020年2月

画像: ©COLUMBIA PICTURES/SONY PICTURES ANIMATION

©COLUMBIA PICTURES/SONY PICTURES ANIMATION

 2月はジェニファー・ロペス主演の映画『ハスラーズ』、往年の名作のリブート『チャーリーズ・エンジェル』、新聞社のハラスメント問題の告発を描く『スキャンダル』など、女性主導の作品が注目された月だった。また、ワンカットで撮影されたと話題になった『1917 命をかけた伝令』やホラー好きに衝撃を与えた映画『ミッドサマー』など、劇場を盛り上げた海外作品が多数。配信では2018年に配信された映画『好きだった君へのラブレター』の続編、映画『好きだった君へ: P.S.まだ大好きです』が人気を博し、映画『ボヘミアン・ラプソディ』で主役のフレディ・マーキュリー役を務めたラミ・マレックが主演のドラマ『MR. ROBOT/ミスター・ロボット』がファイナルを迎えた。2月の末ごろから新型コロナウイルスの感染拡大が問題視され始め、日本全国の小中学校がしばらく休校の措置に。ストリーミングサービスの需要が高まり始めた。

2020年3月

画像: ©︎2020 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & ©︎DC Comics

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 WHOにより新型コロナウイルスがパンデミックと発表され、アメリカの劇場が封鎖。12月現在、いまだニューヨークやロサンゼルスの多くの劇場は封鎖されたまま。新型コロナウイルスが映画産業に大きな打撃を及ぼし始めた決定的な月は3月と言える。日本では映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』や『ドクター・ドリトル』、『ソニック・ザ・ムービー』など、公開予定だった大作映画が次々と延期の措置になり、ファンを落胆させた。そんななか、映画『黒い司法 0%からの奇跡』、『ジュディ 虹の彼方に』といった歴史の中の重要な局面を描く作品や大人気DC映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』などが劇場公開。配信では、『ハーフ・オブ・イット:面白いのはこれから』が話題となった。この月、海外ドラマ、洋画、海外バラエティを中心に放送していたDlifeが終了。

2020年4月

画像: © 2019 DANJAQ, LLC AND MGM. ALL RIGHTS RESERVED.

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 日本で緊急事態宣言が発令され、ほとんどの劇場公開予定だった作品が延期になった。映画『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』といった大作は、ほぼ一年以上の延期措置に。配信では、ドラマ『私の”初めて”日記』、ドラマ『シェイムレス 俺たちに恥はない』、映画『タイラー・レイク 命の奪還』、映画『ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから』など、Netflixの作品が盛り上がった。このころから、世界的に映画やドラマの撮影も延期になり、現場での検査や管理体制が厳重に。また、Netflixなどでは撮影が困難になったため、次のシーズンが決定していた作品が終了するなどの深刻な状況も目立つようになった。

2020年5月

画像: 2020年5月

 5月は、大きな作品の劇場公開が延期され、閉鎖される劇場も多数。配信形では邦画の大作映画が盛り上がりを見せた。そんな中Amazonプライム・ビデオでは、ドラマ『アップロード ~デジタルなあの世へようこそ』やジュリア・ロバーツ主演の『ホームカミング』などが配信。スターチャンネルで配信&放送されたダークコメディの『ビカミング・ア・ゴッド』も注目された。アメリカでは、インディペンデント映画が興行収入ランキングのトップを独走したり、ドライブイン・シアターが再燃したりなど、イレギュラーな現象が発生。この頃アメリカでフロイド事件が勃発。黒人の権利を訴えるブラック・ライヴズ・マター運動が盛り上がる。

2020年6月

画像: 2020年6月

 日本全国の映画館が営業再開となった6月は、満を辞していくつかの大作映画が劇場公開された。ジム・ジャームッシュ監督の映画『デッド・ドント・ダイ』、シンシア・エリボ主演の『ハリエット』、グレタ・ガーウィグ監督の、シアーシャ・ローナン主演映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』、そして日本の有名ゲームをハリウッド映画化した『ソニック・ザ・ムービー』など、期待の作品が続々。配信では、Disney+ (ディズニープラス)がスタートし、『スター・ウォーズ』シリーズ初の実写ドラマ『マンダロリアン』が配信され大人気に。Netflixではドラマ『13の理由』ファイナルシーズンが配信され、幕を閉じた。

2020年7月

画像: ©️Amazon Studios / Original Film / Point Grey Pictures / Sony

©️Amazon Studios / Original Film / Point Grey Pictures / Sony

 延期されていた映画『WAVES/ウェイブス』や『透明人間』などが公開されるも、なかなか劇場の客足が伸び悩んだ7月。一方、Netflix映画『オールド・ガード』が好評となり、かねてより注目されていた大人気ドラマ『アンブレラ・アカデミー』のシーズン2が配信され、ファンを大いに盛り上がらせた。そして、今年配信作品で一番の人気になったと言っても過言ではないAmazonプライム・ビデオのドラマ『ザ・ボーイズ』が異例の盛り上がりを見せた。本作は18禁と言う過激な内容のスーパーヒーロー映画として、注目され続けている。また、この頃海外のオンライン上では新型コロナウイルスをテーマにしたホラー映画の新ジャンル「クォ・ホラー(Quar-Horror)」が生まれ、ZOOMなどを利用した在宅ホラー映画が作り出された。

2020年8月

画像: 2020年8月

 8月は配信作品が盛り上がった。7月後半に公開された『ザ・ボーイズ』や『アンブレラ・アカデミー』がさらなる盛り上がりを見せ、Netflixで配信前より話題だったドラマ『コブラ会』が配信開始。さらに、映画『プロジェクト・パワー』やU-NEXTで始まったドラマ『アレックス・ライダー』も話題に。劇場では、延期されていたディズニー映画の『2分の1の魔法』がついに公開された。

2020年9月

画像: ©️WARNER BROS PICTURES / GORDON, MELINDA SUE

©️WARNER BROS PICTURES / GORDON, MELINDA SUE

 ディズニーの大作映画『ムーラン』の劇場公開がキャンセルとなり、Disney+ (ディズニープラス)オンリーでの配信になったことが多くのファンを驚かせた9月。また、クリストファー・ノーラン監督の映画『TENET テネット』が日本の劇場で公開され、リピーターが続出する大人気となった。さらに、往年の名作アニメ『アダムス・ファミリー』のリメイクも公開に。配信では、Netflixの『悪魔はいつもそこに』や『エノーラ・ホームズの事件簿』、Amazonプライム・ビデオの『ザ・ボーイズ』シーズン2が始まり、ストリーミングも劇場も盛り上がりを取り戻してきたように思えた。また、この月はエミー賞がオンライン開催に。ドラマ『シッツ・クリーク』が賞をそうなめにした。

2020年10月

画像: ©︎Aniplex

©︎Aniplex

 『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が公開され、2020年を代表する映画が日本から生まれた。世界中で映画の興行収入が落ち込む中、本作は日本の映画史に残る好成績を収め、世界中で注目の的に。海外では2021年から公開が始まる。さらに、配信ではドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』といったティーンのリアルを描いた人気作品が日本で配信開始となり、Netflixではドラマ『エミリー、パリへ行く』、映画『ヒュービーのハロウィーン』、ドラマ『クイーンズ・ギャンビット』、映画『シカゴ7裁判』といった良質で高評価な作品が連発。さらに、海外でかねてより注目されていたドラマ『ラヴクラフトカントリー 恐怖の旅路』もはやくも来日し、ブラック・ライヴズ・マターという社会問題を意識させるラインナップも揃った。

2020年11月

画像: 2020年11月

 11月は引き続き『鬼滅の刃』旋風が吹き荒れ、日本国内は鬼滅ブーム一色になった。配信ではNetflixの『ダッシュ&リリー』や『ホリデーオンリー: とりあえずボッチ回避法?』など、ホリデーシーズンを意識した作品が多数。また、『ザ・クラウン』シーズン4でダイアナ妃が登場し、多くのファンを興奮させた。ちなみに11月はアメリカで大統領選挙が行なわれ、ジョー・バイデン氏が勝利を収めた。

2020年12月

画像: © 2020 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & © DC Comics

© 2020 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & © DC Comics

 様々な社会問題が多発した2020年もついに最後の月に。アメリカの主要な都市の劇場は依然閉鎖を続けており、日本での感染者数も増加の一途を辿っている。そんななか、劇場は再び盛り上がりを見せつつあり、映画『ワンダーウーマン1984』や『魔女がいっぱい』、『ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!』など、気分転換にちょうどいい、ホリデーシーズンにはぴったりな作品が公開された。また、カンヌ国際映画祭コンペティション部門でパルム・ドールを受賞した女性の監督セリーヌ・シアマの期待作、映画『燃る女の肖像』が公開された。配信では、Netflixの『ザ・プロム』や『Mank/マンク』が話題を呼び、Disney+ (ディズニープラス)でも映画『ソウルフル・ワールド』や『フェアリー・ゴッドマザー』といった楽しい作品が配信。

 また、2020年に映画『ブラックウィドウ』が公開延期となり、あまり大きな動きが見られなかったマーベル作品は、12月になり続々新情報が発表された。2021年1月15日からはマーベル・スタジオ初のドラマシリーズであるドラマ『ワンダヴィジョン』がDisney+ (ディズニープラス)配信され、マーベル新時代の幕開けとなる。

 2020年も残すところあと少し。今回は2020年をダイジェストで紹介したため、全ての公開・配信作品を記載することはできなかったけれど、このほかにも素晴らしい作品が数多くあった。ぜひ年末には、2020年の作品を振り返って見てみては。(フロントロウ 編集部)

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