ドナルド・トランプ米大統領の支持者たちが米国会議事堂に侵入した事件を受けて、「心に憎しみを抱えたままの人々に」インターネットを使わせてしまったことが原因だとしてセレーナ・ゴメスがツイッターやフェイスブック、グーグルなどに改善を求めた。(フロントロウ編集部)

トランプ大統領の支持者が米国会議事堂に侵入

 米現地時間1月6日、ドナルド・トランプ大統領の支持者らがバリケードを突破して、米国会議事堂に侵入する事件が発生した。議事堂ではこの日、民主党のジョー・バイデン次期大統領の大統領選での勝利を最終的に確定させるための上下両院合同会議が開かれており、トランプ支持者たちはこれを妨害する目的で侵入している。

画像1: トランプ大統領の支持者が米国会議事堂に侵入
画像2: トランプ大統領の支持者が米国会議事堂に侵入

 トランプ大統領の支持者たちはその後退散し、議会は再開されたものの、騒動のなかで4人が亡くなったことが記事執筆時点で報じられている。

ツイッターやフェイスブックがトランプ大統領のアカウントを停止

 トランプ大統領は現在は削除されているSNSへの投稿で、「君たちの痛みは知っている。傷ついているのもわかっている。私たちは選挙を盗まれた。選挙は(私の)地滑り的勝利のはずだった。みんなそれは分かっている......でも、今は、家に帰りなさい」と、選挙での敗北は依然として認めないものの、支持者たちには家へ帰るように促す動画を投稿していたものの、その後、ツイッター社とフェイスブック社によってアカウントは停止されることとなった。

画像: ツイッターやフェイスブックがトランプ大統領のアカウントを停止

 ツイッター社はトランプ大統領が利用規約に反したツイートをしたとして大統領のアカウントを12時間にわたって停止し、今後もし、また違反した場合はアカウントを「永久的に停止」する可能性もあると警告した。

 一方で、フェイスブック社はトランプ大統領が自身の支持者に宛てて投稿した動画を削除した後で、大統領のアカウントを24時間にわたって停止して、フェイスブック社が所有しているインスタグラムでも大統領のアカウントに対して同様の措置をとった。

 フェイスブック社の重役であるガイ・ロセン氏はトランプ大統領の動画をフェイスブックから削除した理由について、「最終的には、暴力を抑制するのではなく、それを助長していると判断した」ためだと説明している。

セレーナ・ゴメスがツイッターやフェイスブックに訴え

 今回、トランプ支持者たちが米国議会に侵入したことを受けて、シンガーで俳優のセレーナ・ゴメスは、「心に憎しみを抱えたままの人々に」インターネットを使わせてしまったことがその原因だとして、フェイスブックのCEOであるマーク・ザッカーバーグ氏や、同COOのシェリル・サンドバーグ氏、ツイッターのCEOであるジャック・ドーシー、グーグルのCEOであるサンダー・ピチャイ氏、YouTubeのCEOであるスーザン・ウォシッキー氏の名前をあげながら、事態を改善してくれるよう彼らに訴えた。

 以下、セレーナがSNSに投稿した文言の日本語訳。

「本来は人々を団結させ、コミュニティを作るために使われるべきプラットフォームを、心に憎しみを抱えたままの人々に使わせてしまったことが今日の結果につながっています。フェイスブックやインスタグラム、ツイッター、グーグル、マーク・ザッカーバーグ、シェリル・サンドバーグ、ジャック・ドーシー、サンダー・ピチャイ、スーザン・ウォシッキー、みなさんは今日、アメリカの人々を失望させました。これから皆さんが改善に勤めてくれることを願います」

 セレーナはこれまで何度かグーグルなどに苦言を呈しており、2020年10月には、アメリカ大統領選挙選についての「間違った情報」を拡散する広告を取り下げてくれるよう、グーグルのCEOであるピチャイ氏に宛てて直接メッセージを送っている。

 今回のトランプ大統領支持者による米国議会進入を受け、セレーナ以外にもマーク・ラファロやクリス・エヴァンスら多くのセレブが批判の声をあげており、俳優のアシュトン・カッチャーは「権力の平和的な移行をサポートしよう!それが愛国心というものだ!」とツイートしている。(フロントロウ編集部)

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