2020年に一躍有名に、デイジー・エドガー=ジョーンズ
新型コロナウイルスの影響で、ドラマや映画の放送が延期になったり、撮影が遅れたり、映画の劇場公開がなくなってストリーミングサービスでの配信になったりと、映像業界が混乱した2020年に、そんな状況を吹き飛ばすほどの高評価となり、とくに多くの若者から支持されたドラマがイギリスで放送された。
サリー・ルーニーによる小説『Normal People』を原作とした全12話のドラマ『ノーマル・ピープル』は、1話が約30分前後で構成されており、アイルランドを舞台に、高校で出会い、大学でもその絆を深めたマリアンとコネルの関係を描く。
本作でマリアンを演じたデイジー・エドガー=ジョーンズは一気に知名度を上げ、英Vogueによる2020年の最も影響力のある女性の1人にも選ばれた。
アン・ハサウェイを彷彿とさせる目元に、ダコタ・ジョンソンを感じさせる雰囲気を持つ期待の新星デイジー・エドガー=ジョーンズって、どんな人?
アイルランド出身…ではない!
『ノーマル・ピープル』で見事なアイリッシュアクセントを披露したデイジーのことをアイルランド出身だと思ってしまうファンは多いけれど、じつは、イギリスのロンドン出身。父は、イギリスの大手テレビメディアSkyのエンターテインメント部門のトップであり、SkyのチャンネルSky Artsのトップも務めているため、子供の頃からエンタメ業界に馴染みがある環境で育った。
一方で、デイジーの母がアイルランド北部の出身であるため、アイリッシュアクセントを習得しやすかったそう。とはいえ、ドラマの撮影時にはアクセントのコーチに指導を受けたとのこと。
ちなみに、コネルを演じたポール・メスカルはアイルランド出身。
デイジーが誇りに思うベッドシーン
『ノーマル・ピープル』で多くのベッドシーンが描かれることは、放送前から話題になっていた。しかし本作のベッドシーンは、それぞれのキャラクターが心に持つ思いや、その関係性を表現するもの。そして、平等な関係として描かれたマリアンとコネルの深い絆を感じさせるシーンでもある。
そのことからも、マリアンとコネルの初めてのベッドシーンでは、コネルが「もし君が止めたかったら、もちろん止められるから。もし痛かったりしたら、止めよう。それで気まずくなることはないよ。気にせず言って」と伝える姿も描かれ、絶賛された。
ベッドシーンにはデイジーも誇りを持っており、英ポッドキャスト『How To Fail』のなかで、こう語っている。
「このシリーズの中で最も誇りに思っていることの1つは、ポールと私の間にある平等さや、マリアンとコネルの親密さの描き方。ドラマが放送される前に、作中に多くのベッドシーンがあると話題になっていたから、インスタグラムに不快なコメントを書き込まれたことがあった。あのシーンがいやらしいだとか、鮮明だとは思わなかったから、興味深いと思いながら読んだことを覚えてるし、今でもそうは思わない」
次世代のファッションアイコン
そんなデイジーは、演技力の他に、そのファッションセンスが良いことでも注目を集めている。JIMMY CHOO(ジミー チュウ)の2020年秋冬キャンペーンのモデルにも起用されるなどファッション界からも注目を浴びるデイジー。そんな彼女のファッションは、シンプルだけれど差し色が効いていたり、目を引くアイテムをワンポイントで組み合わせていたり、センスが光る。
『ノーマル・ピープル』で一躍有名となったデイジーだけれど、H・G・ウェルズによるSF小説『宇宙戦争』を原作とした2019年のドラマ『War of the Worlds』でも主演を務め、映画『Where the Crawdads Sing(原題)』や『Fresh(原題)』の公開も控えている。
今後もジャンルに関係なく様々な作品で、彼女の顔を見られそう。(フロントロウ編集部)