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シンガーのデュア・リパが、“女性がストリップクラブへ行くことはフェミニストの証”であると語り、世間で持ち上がった批判に反論した。(フロントロウ編集部)

デュア・リパ、ストリップクラブへ行ったことが批判の的に

 セカンドアルバム『Future Nostalgia(フューチャー・ノスタルジア)』がロングヒット中のデュア・リパは、日本時間の2月1日に授賞式が開催される第63回グラミー賞で、主要4部門のうち「年間最優秀レコード賞」「年間最優秀アルバム賞」「年間最優秀楽曲賞」6部門でノミネート。

 2019年の第61回グラミー賞で最優秀新人賞を受賞したデュアは、2020年の第62回グラミー賞ではノミネートは無かったものの、受賞者を発表するプレゼンターとして参加した。

画像: 先輩シンガーのアリシア・キーズとともに最優秀新人賞の受賞者を発表するデュア。受賞者はビリー・アイリッシュだった。

先輩シンガーのアリシア・キーズとともに最優秀新人賞の受賞者を発表するデュア。受賞者はビリー・アイリッシュだった。

 デュアは第62回グラミー賞の授賞式後、この年、最多ノミネートを果たし、最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス賞などを受賞したシンガーのリゾ(Lizzo)や、ポップ・グループ/デュオ歌唱賞を受賞したラッパーのリル・ナズ・X(Lil Nas X)とロサンゼルスにある有名ストリップクラブ「クレイジー・ガールズ」で行なわれたアフターパーティーに参加。

画像: リゾとリル・ナズ・X。写真は2019年のグラミー賞の客席にて。

リゾとリル・ナズ・X。写真は2019年のグラミー賞の客席にて。

しかし、フェミニストを自称するデュアらのこの行動には、一部で「女性たちの性的搾取を美化しているよう」で、フェミニズムとは程遠いと、批判の声が上がった。


女性であるデュアがストリップクラブへ行く理由

 この出来事から約1年が経ち、デュアが、女性である自分がストリップクラブへ行って楽しむことは、至極正当であると、こんな持論を展開して反論した。

画像: 女性であるデュアがストリップクラブへ行く理由

 「私はただ、フェミニストだったら、あらゆる分野の仕事をしている女性をサポートするべきだと感じるだけ。セックスワーカー(性風俗産業に携わる人)だってサポートするべき。私たちは、彼女たちがしている仕事は、彼女たちが選んだものであり、彼女たちの権利であると信じなくてはならない」。

 米Rolling Stoneとのインタヴューでそう語ったデュアは、女性たちが就いている職業を、彼女たちを支持すべきかどうかの判断材料にするべきではないと、自分の好みや、自分が支持するに相応しいかという基準に基づいて、どの女性をサポートするかを選んだりするのは「すごく偽善的だと思う」とも続けた。

「それって、男性目線から派生した、また別の形態のミソジニー(女性蔑視)じゃない? 」。


ストリップクラブで夜遊びする女性セレブたち

 ハリウッドでは、男性セレブだけでなく、女性シンガーや女性ラッパーが、女性たちがセクシーなダンスを披露するストリップクラブで夜遊びをするというのは、めずらしいことではない。

 シンガーのリアーナや、ラッパーのカーディ・B、メーガン・ジー・スタリオンといった今をときめく女性アーティストたちも、パンデミック禍でこそストリップクラブへ足を運ぶことを控えてはいるものの、かつては豪遊の様子をSNSで頻繁に紹介していた。

画像: 左から、リアーナ、カーディ・B、メーガン・ジー・スタリオン

左から、リアーナ、カーディ・B、メーガン・ジー・スタリオン

 シンガーのビヨンセは、2007年に夫ジェイ・zとの婚約したことを記念して、夫妻で連れ立ってストリップクラブに出かけ、お祝いをしたことでも知られる。2013年YouTubeで公開されたミニドキュメンタリーシリーズ『Liberation(リベレーション)』では、ストリップクラブのステージでパフォーマンスをする女性たちを見て、「彼女たちは最高にクールだなって思ってた。この上なくセクシーなショーだった。『私もステージに上がって、夫のためにパフォーマンスできたらな』って思ったんだ」と回想。それが同年にリリースした楽曲「パーティション」のMVのヒントになったことも明かしている。

画像: ビヨンセ&ジェイ・Z夫妻

ビヨンセ&ジェイ・Z夫妻

 ほかの女性セレブたちの頭の中に、デュアと同じような考えがあるかは分からないが、「ストリッパー=性的搾取の被害者」とは一概には言えず、もちろん、誇りと情熱をもって自分の仕事に取り組んでいる性風俗従事者の女性たちもたくさんいる。

 彼女たちは、偏見の目を向けられたり職業差別の対象になりやすいが、デュアは、だからこそ、女性である自分が、男性たちの遊び場というイメージが強いストリップクラブに足を運ぶことは、そこで働いている女性たちを応援することにつながると信じているよう。(フロントロウ編集部)

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