チェスの天才少女の人生を描く『クイーンズ・ギャンビット』
ドラマ『クイーンズ・ギャンビット』は、映画『ミスター・ガラス』や『ニュー・ミュータンツ』のアニャ・テイラー=ジョイが主演を務めるNetflixオリジナル作品。
原作は、1983年に発表されたウォルター・テヴィスによる同名小説で、米ソ冷戦時代を舞台に、主人公ベスが薬物やアルコール依存に悩まされながらも、チェスの最高位、グランドマスターを目指すというストーリー。
Netflixで配信されてすぐに話題を集めた本作は、1シーズンでストーリーが完結するリミテッドシリーズのドラマとして史上最高の視聴回数を記録。米辛口批評サイトのRotten Tomatoesでは99%のスコアを記録しているだけでなく、原作小説は37年ぶりに米ニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーランキング入りを果たした。
アメリカでは、本作放送後にチェスの人気が爆発。米玩具メーカーのGoliath Gamesによると、同番組の配信開始からチェス盤の売り上げが170%アップし、米オンラインオークション大手のeBayでも、チェス盤の取引が215%アップしたという。
このたび、そんな話題作の『クイーンズ・ギャンビット』からインスパイアされた内装のホテルがアメリカのレキシントンに登場!
『クイーンズ・ギャンビット』の世界観そのもののホテル
アメリカのケンタッキー州レキシントンは、14歳になったベスが引き取られた屋敷があった場所。そんなゆかりの地にあるホテル21cは、観光会社のVisitLEXと協力し、『クイーンズ・ギャンビット』の世界観を取り入れた特別な部屋を用意。
主人公ベスのフルネームであるベス・ハーモンにちなんでつけられた「ハーモン・ルーム」というその部屋は、アメリカの1950年代を中心に、1940~1960年代にデザインされた家具やインテリアで統一されており、個人のコレクターや地元のアンティークショップから取り寄せたという年代物の家具でいっぱい。天井を見るとそこには巨大なチェスの駒のアートが設置されている。また、このプロジェクトのためにデザインされた「ザ・キング・ギャンビット」というパターンの壁紙が敷き詰められている。
来訪したゲストは、地元の団体がくるみとメープルの木から作った備え付けのチェス版でその腕を磨くこともできるし、チェスの雑誌や、珍しいチェスの本を読むこともできるそう。そのうえ、この部屋のために作られたオリジナルのトートバッグというおみやげも。
観光会社のVisitLEXはこのホテルに申し込んだ人のために、特別な『クイーンズ・ギャンビット』のツアーも用意しているという充実ぶり。
VisitLEXのマーケティング担当者は、「『クイーンズ・ギャンビット』は、私たちが応援を必要としている時にレキシントンにスポットライトを当てて、人々の関心を刺激しました」とコメント。新型コロナウイする感染拡大の影響を受けている観光業界に、一筋の光をもたらした『クイーンズ・ギャンビット』に感謝の意を示した。
この部屋は現在、21c Museum Hotelsの公式サイトから予約が可能。ドラマ『クイーンズ・ギャンビット』は、Netflixにて配信中。(フロントロウ編集部)