『ハリー・ポッター』でヴォルデモートを演じた名優レイフ・ファインズは、メンタルヘルスが沈みやすいため、対策をしているという。(フロントロウ編集部)

レイフ・ファインズは沈みやすい

 シェイクスピア俳優として知られ、映画『シンドラーのリスト』や『ナイロビの蜂』などにも出演。そして『ハリー・ポッター』シリーズで闇の魔法使いヴォルデモートを演じきった名優レイフ・ファインズが、英The Timesのインタビューに応じた。

画像: 『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 2』のセットで休憩中のヴォルデモートもといレイフ・ファインズ。

『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 2』のセットで休憩中のヴォルデモートもといレイフ・ファインズ。

 レイフが住むイギリスは、新型コロナウイルスの変異株の影響が深刻となっており、現在も3度目のロックダウンが続いている。家にいなくてはいけないことや、それによる経済的負担、同居人とずっと一緒にいなければいけないことや、もしくは長い間1人でいなくてはいけないこと、社会のサポートの欠如、はたまた、家にいなくてはいけない状況で知人が気にせず出かけている様子を見ることなど、新型コロナウイルスが原因のストレスは多く、それによってメンタルヘルスの調子を崩す人は多い。

 レイフは、コロナ禍という状況は関係なく気分が沈んでしまうことが多いそうで、そのためにある対策をしていると明かした。

 「私はメンタルヘルスのために、忙しくしていないといけないんだ。自分に課題を与えること、例えば何か言語を学ぶとか、エクササイズをするとかをしなければ、私は沈んでしまうんだ。朝は最も悪いね。眠気と覚醒の間という変な時に、暗いかんじのものが自分に入り込んでくる感覚になる。しかしその後起きて、1日を始め、何かをすれば、なんとなくオーケーな状態になる。私は1人暮らしだし、それが幸せ。しかし徐々に週を追うごとに、それは少し奇妙なかんじに、未知の空間になっていく」

 良い夢を見たら良い気分で起きられることもあれば、悪い夢を見て最悪の気分で起きることもある。レイフは、意識がはっきりしない寝起きに不安的な状態になってしまうようで、その悪い気分を断ち切るために、自分自身を忙しくするという。

画像: レイフ・ファインズ

レイフ・ファインズ

 ある意味、自分磨きに繋がっているともいえる行動は彼の性格に由来するようで、ずっと研究のための休暇が欲しいと言ってきたけれど、やっと今それが得られたと話した。

 とはいえ、あのニュースだけはレイフを落胆させたことは間違いない。彼がMを演じる『007』シリーズの最新作『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』は、先日、4度目の延期を発表。2021年10月の公開予定となった。

 ふたたび延期になってしまったことは残念だけれど、これも人々の命のため。また、レイフは最新作をぜひ劇場で見たいそうで、ストリーミングサービスでのリリースでなく、劇場公開が予定されていることは救いだろう。(フロントロウ編集部)

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