フロリダ州のある学区が、生徒の通学で使用している通学バスをディーゼルから電気に変えるために動き出しているという。環境にとって良いインパクトがあるこの変化を作り出したのは、1人の中学生だった。

イエローバスをグリーンに変えたい!

 マイアミ・デイド郡公立校に通うホリー・ソープは、ディーゼルバスが与える環境や人体への悪影響を調べるために、自分たちが毎日乗っている通学バスの中の二酸化炭素量を調査。その結果、米環境保護庁EPAが定める推奨値の10倍を超える値が検出されたという。

 ホリーはこの実験結果を、科学フェアで発表。これを見た学校関係者が、学区内に電気バスを導入する決意を固めたという。

 マイアミ・デイド郡のPTSA(※保護者と教師と生徒の会)の関係者は、「学生たちは、気候変動の悲惨な結末と直面することになるのは自分たちであることをわかっています。そして、切迫感と思いやりを持ったうえで、最もグリーンで、クリーンで、革新的で、公正な学校のシステムを作れるように、学生たちは自分たちの手で学区の背中を押しているのです」と、地元紙Miami Heraldにコメント。

 また、ホリーは同紙に、「ついに、学校のイエローバスをグリーンに変えることができます。交通は温室効果ガスの最大の原因です。学生やドライバーの健康のためにも、電気通学バスは極めて重要なものなのです」と話した。

 学区はすでに、電気バスを購入するための連邦補助金の申請を済ませたという。(フロントロウ編集部)

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