※この記事には『瞳の奥に』のネタバレが含まれます。
ネトフリドラマ『瞳の奥に』
サラ・ピンバラ著のベストセラー小説をNetflixがドラマ化した『瞳の奥に』は、エンディングでのどんでん返しの衝撃がSNSを中心に話題になっている、全6話のリミテッドシリーズ。
シングルマザーのルイーズ(シモーナ・ブラウン)が、精神科医である上司のデイヴィッド(トム・ベイトマン)と不倫関係になり、彼の妻であるアデル(イヴ・ヒューソン)とも友人関係になったことで、予想もつかない秘密と嘘に引きずり込まれていくサイコロジカル・スリラー。
『瞳の奥に』ラストで登場したハトは…
俗に言う幽体離脱であるアストラル投射がストーリーの鍵を握る本作では、親友であるロブの殺害を自供して自殺しようとするアデルを救うためにルイーズが体外離脱したスキに、アデルがルイーズの体を乗っ取るというどんでん返しがある。しかもその後さらに、そもそもアデルの正体は何年も前に彼女の体を乗っ取ったロブだったというダブルどんでん返しがある。
この衝撃の事実が明かされる最終話で、ラスト10分頃に、ルイーズ(中身はロブ)が自宅に戻るシーンがある。この時、なぜかキッチンのカウンターに1羽のハトがとまっている。ハトに気づいたルイーズ(中身はロブ)が無言で見守る中、ハトは開いた扉から飛び去っていく。
前後の物語の展開には関連がない瞬間なだけに、このシーンを入れたことに製作側の意図が何か隠されている可能性はゼロではない。
アストラル投射がテーマのドラマなだけに、最も簡単に行き着く答えは、このハトの中にルイーズが入っているということ。これが事実ならば、アデルの体の中に入れられてしまい罪を被って死んだように見られたルイーズが実はアデルの体を脱出して、近くにいるハトの体に入ったということになる。そしてこれを入れる理由は、シーズン2でのロブ(体はルイーズ)とルイーズ(体はハト?)の新たな闘いを描くため、ととらえるのが最も自然。
ちなみにハトは、ルイーズがデイヴィッドと初めてベッドを共にした翌朝にオフィスの中庭に現れるなど、別のエピソードにも登場しているため、これがルイーズを監視するロブだったと考えると、もしかしたら動物の体に入るのはそう難しくないことなのかもしれない。とは言え、そうなると、なぜアデルはロブに体を乗っ取られた時に別の生物に入らなかったのか?という疑問も出てくる。
まだまだ説明してほしいことが残されているドラマ『瞳の奥に』。<『瞳の奥に』原作ではさらにヤバい「ひと言」が発せられていた>で説明したとおり、原作のストーリーはシーズン1で描き切っているため、シーズン2が作られる場合はドラマ版の完全オリジナルとなる。ただ、Netflixはドラマ『YOU―君がすべて―』でも同じ状況でファースト以降のシーズンをヒットさせているので、期待は高まるばかり。(フロントロウ編集部)