エイザ・ゴンザレスが、最新作『I Care a Lot(原題)』でメイクをすることを拒否。その理由とは?(フロントロウ編集部)

ダークコメディ・スリラー『I Care a Lot』

 映画『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』のマダムM役や、『ベイビー・ドライバー』のダーリン/モニカ・カステロ役で知られるエイザ・ゴンザレスが出演する『I Care a Lot(アイ・ケア・ア・ロット)』が、おもしろいと話題になっている。

 J・ブレイクソン監督が手掛けた本作では、映画『ゴーン・ガール』のロザムンド・パイクが主演を務める。ロザムンド演じるマーラは高齢の資産家の後見人を職業としており、マーラと彼女のビジネスパートナーであり恋人のフランは、ずる賢く資産を奪っている。そんな彼女たちは、次のターゲットであるジェニファーに近づくけれど、そのことがきっかけでギャングのローマンに狙われることに…!

 フランをエイザが、ローマンをピーター・ディンクレイジが、ジェニファーをダイアン・ウィーストが演じ、多くの実力派たちが集まった。

エイザ・ゴンザレス、メイクをすることを拒否

 ここまで個性派の俳優たちが共演するとなると、個性と個性のぶつかり合いが起き、おもしろいことになりそうだというのは明らか。一方で、無法地帯にはならないように、各キャラクターたちの立ち位置や性格、外見などのデザインは考えられたという。

 「この映画は非常にスタイリングされたものだし、対極になってる。そして私たちはそれをキープしたかった。各キャラクターをアイコニックに描き、しかしそれぞれの世界があるように。そのほうが、それぞれの性格にも合っているしね」と、米Colliderのインタビューで話すエイザは、映像作品においては珍しい選択をしたという。それは、フランを演じる時にはメイクをしないということ。

画像: エイザ・ゴンザレス、メイクをすることを拒否

 メイクアップアーティストに申し訳ないと思いながらも、フランは「人の注意をひきたくないタイプだし、自分自身に満足してる」タイプだと考え、メイクをすることを断ったという。また、フランはメイクをしないという分析は、監督やクリエイティブチームも同様に思うポイントだったそうで、チームで取り組んだキャラクターの表現についてこう話した。

 「私がこれまでにやってきたものや、人々が私をキャストする理由としては、私は美しく、私に対するステレオタイプを求めるという傾向がある。だからJが色々試そうとしてくれて、『うん。メイクしないで』って感じだったのは楽しかったね。これこそこの女性(フラン)らしいと感じた。私に別の意図があるからとかじゃなくて、ただ、フランはこういう人だって感じがしたの。そうすることで、別の誰かのあるがままの姿で生きられることができて、変身することができた。それはエイザじゃない。それはフラン。ヴァンズを履いて、Tシャツを着て、私の身のこなし方で、違う体つきにさえなれる」

 世の中にはメイクをしない女性もいる。そういった女性像を描くことは、レプリゼンテーションの意味でも重要といえる。

 エイザとロザムンド、そしてピーターやダイアンに笑えるダークコメディ・スリラー映画『I Care a Lot(原題)』は、アメリカではNetflixで配信中。日本での配信は未定。(フロントロウ編集部)

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