「Mr.ポテトヘッド(ミスター・ポテトヘッド)」がブランド名の改名を発表
アメリカの玩具メーカー、ハズブロ社が1952年に発売して以来、世界中で愛されている玩具「Mr.ポテトヘッド(ミスター・ポテトヘッド)」。
ギョロリとした大きな目に赤い鼻、口ひげに大きめの耳が特徴的なジャガイモの顔をした人形で、着脱可能なパーツを好きなようにアレンジできる。
日本でも発売初年度の売り上げが5億円にのぼるほどの人気となったMr.ポテトヘッドは、おしどり夫婦として知られるMr.ポテトヘッドとMrs.ポテトヘッド(ミセス・ポテトヘッド)と一緒にディズニーアニメ『トイストーリー』シリーズにも登場。
これまでも時代の変化に合わせて少しずつ改変がくわえられてきたけれど、ここへ来て、思い切って改名することがハスブロ社より発表された。
新たに発表されたMr.ポテトヘッドのブランド名は「ポテトヘッド」。男性以外のキャラクターも存在するブランドの名前に、一般的に男性に使用する敬称である「Mr.」が使われていたことは違和感があるとして、ジェンダー・ニュートラルなブランド名に変更するためにブランド名から「Mr.」を排除した。
Hold that Tot – your main spud, MR. POTATO HEAD isn’t going anywhere! While it was announced today that the POTATO HEAD brand name & logo are dropping the ‘MR.’ I yam proud to confirm that MR. & MRS. POTATO HEAD aren’t going anywhere and will remain MR. & MRS. POTATO HEAD pic.twitter.com/6I84KrxOLQ
— Hasbro (@Hasbro) February 25, 2021
ちなみに、キャラクターであるMr.ポテトヘッドとMrs.ポテトヘッドの呼び名はそのままだそうで、あくまでもブランド名の変更となる。
家族のカタチもさまざま
ポテトヘッドの進化はこれだけではない。これまで、男性のMr.ポテトヘッドと女性のMrs.ポテトヘッドが“夫婦”としてセット売りされてきたが、世の中には男性同士のカップル、女性同士のカップルも存在するため、おもちゃにも現実を反映すべきだと、子どもたちが自由に組み合わせを決めることができるよう、今後発売されるファミリーキットには男女2体ずつのポテトヘッドが含まれる。
子どもたちにとって、玩具は社会について学ぶ一番身近なツール。ポテトヘッドを販売するハスブロ社以外にも、マテル社が2019年にジェンダーニュートラルなバービー人形を発表したほか、女の子向けのおままごと人形として親しまれてきたアメリカン・ガールに男の子の人形が登場。
幼い子どもたちに性別にまつわるステレオタイプを植えつけず、自由な発想で遊び、学んでもらいたいという現代の親たちからのリクエストの高まりに応じて、さまざまな玩具メーカーが方向転換を行なっている。
(フロントロウ編集部)
※キャラクター名ではなくブランド名の改名であることを明確にするために加筆修正しました。※当初この記事には米Jezebelが独占で報じた“Mrs.ポテトヘッドがトランスジェンダーであるとカミングアウト”した際の声明を引用していましたが、その後、声明の信憑性に疑いが出たため削除して再投稿しました。