かつて自殺願望を抱くほど孤独感に苛まれていたシンガーのジャスティン・ビーバーが、苦しみを乗り越えて、「人生で最高の場所」にたどり着くまでの軌跡を追う。(フロントロウ編集部)

自殺願望を抱いた暗黒時代

 10代前半でデビューして以来、音楽業界のトップを走り続けるシンガーのジャスティン・ビーバーが、順風満帆な音楽人生を送る一方で、若くして地位と名声を手にしたがために精神面で不調をきたしたり、薬物中毒に陥ったり、その結果として素行の悪さが目立つようになって世間から総スカンを食らったり、約2年間にわたる“暗黒時代”を過ごしていたのはファンのあいだでは有名な話。

 昨年10月にリリースした楽曲「Lonely(ロンリー)」は、当時のジャスティンが感じていた孤独と苦しみについて歌った楽曲で、「もし欲しいものを全部手に入れても話す相手がいなかったら?/みんな僕のことを知ってるかもしれない/僕はすべてを手にした/でも誰にも僕の声は届かない/そんなの寂しすぎる」といった歌詞を通じて、彼の心情が表現されている。

 マネージャーのスクーター・ブラウンが、「(薬物の過剰摂取などによって)いつ死んでもおかしくない状態だった」と口にするほど、当時のジャスティンはメンタルはもちろんのこと、アルコールや薬物によって心身ともにボロボロの状態だった。そんな暗黒時代のことを振り返って、ジャスティンはYouTubeで配信されている自身のドキュメンタリー番組『Justin Bieber:Next Chaper(原題)』のなかでこう語っている。

 「自殺願望がものすごく強かった時期もあった。『この痛みが消えることはあるんだろうか?』って。つねにそんな状態だった。ずっと痛みを抱えていたんだ。とにかく苦しくて、こんなに痛みを感じるくらいないら、感じなくなるほうがマシだと思った」

 精神的な痛みや苦しみに耐えられず、“感じないほうがマシ=死んだほうがマシ”という考えに走ってしまったこともあるというジャスティン。そこから立ち直ることができたのは、ほかの誰でもないジャスティン本人の努力や決断があったからだという。

画像: 自殺願望を抱いた暗黒時代

 かつてスクーターがポッドキャスト番組『The Red Pill(原題)』で語った話によると、それまでスクーターたちが何をやっても変わらなかったジャスティンが、ある朝突然、「話さなくちゃいけないことがある。もうあんな自分ではいたくない」と自分から言ってきたそうで、その日を境にセラピーに通うなど必要な助けを得るようになった。

今現在ツラい思いをしてる人へ

 何か悩みを抱えていてもなかなか人には話せないという人が多いと思うが、ジャスティンは自身の経験から人に話すことの大切さを訴える。それは、ジャスティン自身が人に話すことができなかったせいで、無駄にツラい思いをしたからだという。

 「『(心の動揺を隠して)平静を装う必要はない。決められた行動をする必要もない。ありのままの自分でいいんだよ』と言ってあげられる人間、そしてリーダーになりたい」と話すジャスティンは、『Justin Bieber:Next Chaper』のなかでこう続けている。

 「今現在ツラい思いをしている人たちに、『もし孤独を感じてるなら、誰かにそのことを話して。声を上げるんだ』と言って励ましてあげたい。人に話すことで解放されることもある。僕もそうしていれば、あんなにたくさんの痛みを感じずにすんだ」

画像: デビューしてまもない頃のジャスティン(左)と現在のジャスティン(右)。

デビューしてまもない頃のジャスティン(左)と現在のジャスティン(右)。

 また、ジャスティンはYouTubeで配信されているドキュメンタリー番組『ジャスティン・ビーバー:シーズンズ(Justin Bieber : Seasons)』の第5話でこんなことも語っている。

 「みんながみんな、朝起きてベッドから出るのがツラいわけではない。でも、少なくとも僕にはそれがとてもツラいことだった。そして、世の中には僕と同じような状況に置かれた人たちがたくさんいると思う。その人たちに『君は1人ぼっちで苦しんでいるわけじゃない』と言ってあげたい。人生は生きる価値がある。ここであきらめずに生きようと思っているなら、前に進むしかない」

 家族でも、友人でも、先生でも、相談電話の相手でも、カウンセラーでもいい。とにかく「誰かに話すことが大事」と話すジャスティンは、セラピーのほかに、運動をしたり、瞑想をしたり、好きな音楽を聞いたりしてメンタルヘルスのケアを行なっているそうで、「音楽にはパワーがある。落ち込んでいる時は本当に助けになる」としている。また、敬虔なキリスト教徒として知られるジャスティンの場合は、教会に通ったり、聖書を読んだりすることも大きな助けになったそう。

苦しみを乗り越えたからこそ今がある

 苦しみを乗り越え本当の自分を取り戻したことで、ジャスティンの人生に何か変化はあったのだろうか? 2018年にモデルのヘイリー・ビーバーと結婚したことで、より一層、安定した生活を送っていると言われるジャスティンは、今が“自分史上最も良い状態”であることを『Justin Bieber:Next Chaper』で明かした。

 「僕は今、人生で最高の場所にいる。今が最も充実してる。そして最も安定してる。それから最も安心できる環境にいるし、最も自分に自信がある。ものすごく平和な感じがするよ。人生で初めて頑張りすぎてないと感じる」


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(フロントロウ編集部)

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