マイリー・サイラスが、ディズニー・チャンネルのドラマ『ハンナ・モンタナ』で2つの顔を持つ主人公のハンナを演じたことで、自分のアイデンティティを見失ってしまっていた過去を告白した。(フロントロウ編集部)

2つの顔を持つハンナ・モンタナを演じたマイリー・サイラス

 ディズニー・チャンネルで2006年から2011年にかけて放送されたドラマ『シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ』で、主人公を演じたマイリー・サイラス。マイリー演じる主人公のマイリー・スチュワートは、ハンナ・モンタナという世界的なポップスターの顔も持っているものの、友人たちにはそのことは内緒にしており、ドラマは、ウィッグを被ることでハンナを演じているマイリーが2つの世界で生きることで経験する楽しさと苦労を描いたものになっている。

画像: 2つの顔を持つハンナ・モンタナを演じたマイリー・サイラス

 昨年には続編の制作に意欲を示すなど、マイリーにとって『ハンナ・モンタナ』は今でもとても大切な作品となっている一方で、放送していた当時には苦労も経験していたとたびたび打ち明けている。

 今回、スポティファイのポッドキャスト「Rock This with Allison Hagendorf」で『ハンナ・モンタナ』に出演していた当時を振り返ったマイリーは、2つの顔を持つマイリー/ハンナを演じたことで、本来の自分が分からなくなってしまった時期があったと告白。

 マイリーは自身が演じたキャラクターについて、「番組のコンセプトとして、この(ハンナという)キャラクターを演じている時には、別人格を持っていて、その自分には価値があるというものがあった。何百万人ものファンがいる、世界のビッグスターなの。それから、(マイリーが)自分らしい見た目をしていて、ウィッグを被っていないような時には、自分のことを誰も気にかけていないというコンセプトがあった。その時はもうスターではないっていうね」と、ウィッグを被ってハンナになった時には人々の注目を集められるものの、自分らしい見た目をしている時にはそうではなくなると説明した上で、次のように続けた。

 「そうした考えが私の頭に入っていたの。ハンナ・モンタナなしでは、誰も私のことを気にかけないっていうね。そういうコンセプトだった。私はそれを壊す必要があったの」

自分のことが分からなくなってしまった過去を告白

 マイリーによれば、スターと一般人の2つの顔を持つハンナ/マイリーを演じたことで、ハンナ・モンタナを卒業した後で本当の自分が分からなくなってしまう「アイデンティティ・クライシス」に陥ってしまったという。

画像: 自分のことが分からなくなってしまった過去を告白

 「そういう理由で、私は時々、キャラクターとしての自分自身を創ってしまうことがあった。自分ではないキャラクターを創っていたわけでは決してないけど、人々が私のことをどう見ているかについては常に気づいていたから、ちょっとだけそれを演じていたところがあった」とマイリーは告白。

 マイリーは続けて、ヌードも披露した「Wrecking Ball」などのミュージックビデオがファンに衝撃を与えた2013年のアルバム『バンガーズ』をリリースした当時について、「例えば、もし私が舌を出しでもすれば、人は気にかけてくれた。『舌を出すなよ』って言われれば、私はもっと舌を出していたの。周囲の人たちがイラつくのは、自分のことを気にかけてくれているということだから、もっとやりたくなるの」と語り、人々の注目を集めるために、あえて大胆なキャラクターを演じているところがあったことも明らかにした。

 マイリーが『ハンナ・モンタナ』にまつわる苦労を告白したのは今回が初めてではなく、昨年12月には、ディズニー・チャンネルの人気シリーズに出演したことで、マイリー・サイラスという自分自身よりもハンナ・モンタナというキャラクターのほうが注目を集めてしまうことに葛藤を抱えていたことも明かしている。(フロントロウ編集部)

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