スターバックスで人種差別騒動
アメリカのスターバックスで、コロナ対策を理由に黒人男性だけが店から出るよう命じられる出来事があった。
サンフランシスコ在住のブライス・ウォードは、スターバックスを訪れた際、密を避けるために店から出るよう言われたため応じたが、その直後に店に入っていった黒人ではない客は退店を求められなかったという。現在、アメリカのスターバックスでは、コロナ禍で店内が密にならないよう、混雑している時は店の外で待ってもらうといった対策を取っている。しかし、ブライスよりも後に来た客が普通に入店できたというのは、どうも解せない。
ブライスは米ABC Newsの取材に対し、自分が黒人だから店を出るように言われたと考えていると話した。
「そこにいた黒人は私だけでした。彼女(スターバックスのマネージャー)が何を考えていたのかはわかりませんが」
後日、詳しい状況を説明するためにブライスが自身のインスタグラムにアップした動画によると、レジにいたスタッフから外で待つよう指示があったが、ちょうどその時、2人の女性が店を出て行ったため、店内に残ったところ、それを見たマネージャーの女性から店から出ていくよう怒鳴られたとのこと。
「私が黒人だから、彼女(マネージャー)が私を追い詰めたと言っているのではなく、事実を述べているだけです。何より今回のことが起きたのはスターバックスです。あなたたちは顧客への対応に誇りを持つべきです」。動画のなかでこう語ったブライスは、店にいた別のマネージャーにこの件について報告し、「このようなことが他の人に起こってほしくありません」と伝えたそう。
今回の騒動について、スターバックスのスポークスパーソンは謝罪のコメントを発表するも、ブライスが主張する人種的な動機については否定。ただし、ブライスへの対応については店側に落ち度があったことを認めており、改善すべき点があるとして、当該の店舗の従業員に退店をお願いする際のアプローチの仕方を再度学んでもらったことを明かしている。(フロントロウ編集部)