名誉毀損裁判の上訴の申請を裁判所が棄却
映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズなどの出演作で知られる俳優のジョニー・デップが、2020年に英大衆紙The Sunの発行元を相手取って行なった名誉毀損裁判の判決を不服として申し立てを行なった件で、英控訴裁判所が上訴を棄却したことがわかった。
この裁判でジョニーは敗訴したが、元妻のアンバー・ハードが離婚裁判で受け取った和解金約7億円を「全額寄付する」という約束を果たしていないことから、やり直しを求めていた。ちなみに、ジョニーは裁判で敗訴したことが原因で、映画『ファンタスティック・ビースト』シリーズからの降板を余儀なくされるなど仕事面で多大な影響を受けている。
英控訴裁判所の判事は、「我々は、デップ氏が提案した上告を支持するためにさらなる証拠を認める申請を拒否します。上告は成功する見込みがなく、他に審理されるべきやむを得ない理由がないと結論づけました」と声明を発表。
裁判所の判断を受けて、アンバーの代理人は「裁判所がデップ氏の控訴申請を却下したことについては喜んでいますが、決して驚きではありません。英国の裁判で提示された証拠は絶大で、否定できないものでした」、「新しい重要な証拠があるというデップ氏の主張は、報道戦略に過ぎず、裁判所はそれを断固として却下しました」とコメントしている。
しかし、ジョニーとアンバーの戦いはこれで終わりではない。イギリスでの裁判はこれで完全に終結したが、今度はアメリカでアンバー本人を相手取って起こした裁判が行なわれる予定となっているため、ジョニーの代理人は英裁判所の判断に不満を示しつつも、「デップ氏は、ハード氏に対する米国での名誉毀損訴訟で、真実に関する完ぺきで反論の余地のない証拠を提示することを楽しみにしています」と、すでに次の裁判に照準を合わせていることを声明で明かしている。(フロントロウ編集部)