世界最大のコミックイベント「サンディエゴ・コミコン(San Diego Comic Convention)」が、2021年11月のサンクスギビングデーに実際の会場で開催することを発表。新型コロナ禍でのその決定に、疑問の声が上がっている。(フロントロウ編集部)

サンディエゴ・コミコンが開催決定

 コミックを中心としたポップカルチャーのイベント「サンディエゴ・コミコン(San Diego Comic Convention)」が、2021年11月のサンクスギビングデーに実際の会場で開催されることが決定した。

画像: サンディエゴ・コミコンが開催決定

 同イベントは1970年より開催されており、マーベルコミックスやDCコミックスをはじめとする様々な作品に関わりのあるセレブやアーティストが出演することで知られている。2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で史上初の中止となり、2021年はオンライン&通常よりも小さい規模での対面イベント開催となることが公式サイトで発表されていた。

 このたび、その縮小イベントのタイトルが「Comic-Con Special Edition(コミコン・スペシャル・エディション)」に決定し、11月26〜28日のサンクスギビングデーにサンディエゴコンベンションセンターで開催することが決定。

 しかし、この開催日をめぐって批判が集中している。

コミコンの開催日に批判が集まっている理由

 コミコンは例年7月〜8月に開催されてきた。それにならい、サンディエゴ・コミコンのオンラインイベント「Comic-Con@Home 2021」は、2021年7月23~25日に開催されることが決定している。

 一方で、対面式のイベントは11月26〜28日に開催。その開催時期は、家族で集まる大切なイベントとして広く認知されているサンクスギビングデーと丸かぶり。

画像: コミコンの開催日に批判が集まっている理由

 2020年のサンクスギビングデーは新型コロナウイルス感染拡大の影響で多くの人々が家族と会えないまま過ごしたけれど、2021年はやっとワクチンが普及し始めたおかげで、家族とサンクスギビングデーを祝えるはずだった。そんな状況の中、コミコンがサンクスギビングデーに開催日をぶつけてきたことが、“家族とイベントのどちらかを選べということ”としてファンやメディアから猛反発を浴びている。

 今回の決定は、これまでのイベントをキャンセルせざるを得なかったことによる経済的な打撃に対応するもので、主催者側は「これまで、直接参加するイベントから限定的なオンラインイベントへと移行してきましたが、多くの中小企業と同様に、収入の減少は組織に深刻な影響を与えており、勤務時間の短縮や従業員の給与削減などの問題が生じています」と声明を出した。

 続けて主催者は、「願わくば、このイベントが我々の財政的な蓄えとなり、2022年にはより大規模な対面式の集まりに徐々に戻ることを期待しています」とコメントしている。(フロントロウ編集部)

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