撮り直しや代役を立てる可能性は低い
食人願望やレイプ願望を持っていることを感じさせるダイレクトメッセージ(DM)の流出騒動に加え、元交際相手の女性からレイプ被害を告発されたことがきっかけで警察の捜査対象になっていることが明らかになった俳優のアーミー・ハマーの出演作の公開を危ぶむ声がある。
複数の元交際相手の女性から“裏の顔”を暴露され、俳優として窮地に立たされているアーミー。映画『君の名前で僕を呼んで』で大ブレイクして以降、話題作への出演が目白押しで、今後さらなる活躍が期待されていたが、スキャンダル発覚によってジェニファー・ロペスと共演予定だった映画『Shotgun Wedding(原題)』や、映画『ゴッドファーザー』制作の舞台裏を描く新作ドラマ『The Offer(原題)』、UCP制作のドラマ『Gaslit(原題)』、マッツ・ミケルセン主演の映画『The Billion Dollar Spy(原題)』など、出演を予定していた全作品の降板を余儀なくされた。
ゲイリー・オールドマンやエヴァンジェリン・リリーら豪華キャストが集結した映画『Crisis(原題)』は、予定通り、今年2月に公開初日を迎えたが、アーミーにはすでに撮影を終えている作品がこのほかに2つある。ひとつは映画『マイティ・ソー バトルロイヤル』のタイカ・ワイティティ監督がメガホンを取ったコメディ映画『Next Goal Wins(原題)』で、もうひとつは映画『オリエント急行殺人事件』の続編で「エルキュール・ポアロ」シリーズの第2弾である映画『ナイル殺人事件』。
米Varietyによると、『ナイル殺人事件』でアーミーが演じるサイモン・ドイルは「本作の主人公と言えるほど重要な存在」ということもあって、関係者の話では代役を立てたり、撮り直しをしたりする予定は現時点ではないという。ただし、レイプ疑惑については警察が捜査に乗り出していることもあって、この関係者は「予定通りに公開されるかどうかは不明」だとVarietyに語っている。
また、仮に公開されたとして、本来であれば、アーミーはメインキャストのひとりなので映画のプロモーション活動に参加する義務があるが、疑惑を考慮して表に出てくることはないという見方が強い。
ちなみに、アーミーは弁護士を通じて自身にかけられた疑惑のすべてを否定しているが、一連の騒動をうけて、所属する大手タレントエージェンシーのWMEはアーミーとの契約を解除。長年、パブリシスト(広報担当のエージェント)を務めてきた人物からも見限られたと米Hollywood Reporterは伝えている。(フロントロウ編集部)