シンガー、ピアニスト、作曲家、プロデューサーと様々な顔を持つ注目アーティスト、ジョン・バティステにフロントロウ編集部がインタビュー。(フロントロウ編集部)

ゴールデン・グローブ賞を受賞したジョンがコラボしたいのは?

 ミュージカルの大御所、ライオネル・バティステとハロルド・バティステを叔父に持つ音楽界のエリートであるジョン・バティステ。過去には米Forbesが発表する「世界を変える30歳未満の30人」にも選ばれたことのあるジョンは、ディズニー&ピクサーの最新作『ソウルフル・ワールド』の劇中歌やエンドソングを担当し、ゴールデン・グローブ賞を受賞。

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 今、勢いがあるジョンにフロントロウ編集部がインタビューし、コラボしたいアーティストを尋ねると「レディー・ガガだね!」と返答。ジャンルに縛られない音楽を作るジョンとガガのコラボが実現するとなれば、名コラボになる可能性大。

 さらに『ソウルフル・ワールド』にはどんな思い入れがあるか聞くと「この話をもらった時『ソウルフル・ワールド』と主人公ジョーの音楽を作るために、僕は生まれてきたのだと感じた。劇中に登場するジョーの手のモデルを務めたんだけれど、彼の手と僕の手が重なり、彼の物語は僕の人生に起こったことと重なった。映画のメッセージが世界中で1つになっていくのを見るのは、本当に素敵だと思う。人々はこの映画のメッセージを感じ、音楽を感じ、文化や年齢の壁を越えて共鳴している。すべてのアイデアが実現し、音楽の本当の力が表現され、ストーリーが表現され、すべてが完璧にまとまったことを嬉しく思っているよ」と答え、その熱い思いを語った。

 そんなジョンは最高のエンパワーメント・アルバム『ウィー・アー(We Are)』をリリース。フロントロウ編集部は、アルバムについてもじっくり聞いてきた。

画像2: ゴールデン・グローブ賞を受賞したジョンがコラボしたいのは?

アルバム『ウィー・アー』について

 Q:このアルバムをひと言で例えると?

 A:カタルシス

 Q:ニューアルバム『ウィー・アー』には、リッキー・リード、DJカリル、ラッセル・エレバドなど異色とも言えるプロデューサーを起用していましたが、ジャズと様々なジャンルの音楽を融合することでおもしろいと思えることは?

 A:カテゴリー化に逆らい、ジャンルが存在しないことを証明するものだと思う。異なる音楽スタイルを扱う時、代々受け継がれているものや文化を自分自身の経験と混ぜ合わせるんだ。僕がジャズを好きなのは、ただのジャンルではないから。ジャズは文化であり、僕自身が受け継いでいくもの。このアルバムは僕にとっても多くの人にとっても非常に意味のあるものなんだ。

画像: アルバム『ウィー・アー』について

 Q:『ウィー・アー』のライナーノーツもクインシー・ジョーンズが手掛けているとのことで、他にもスティーヴィー・ワンダーと共演したり、映画『ソウルフル・ワールド』では、ナイン・インチ・ネイルズのトレント・レズナー&アッティカス・ロスという映画スコア界を代表する2人と並んでサウンドトラックを手掛けたりしているなど、これまで多くの大御所アーティストたちと仕事をされてきたと思うのですが、特に印象に残っているアーティストは?

 A:じつはそのようには考えないようにしていて、僕はただ、他の人の好きなところを自分に落とし込む機会だと考えている。アーティストの成長は「継承」にある。ある世代が何かを見つけ出し、それを次の世代に伝えていくということが何年も続いていくんだ。すべての人から特別なことを学んだよ。

 Q:これまでに1番印象に残っている曲は?

 A:『ボーイ・フッド』か『ムーヴメント11』だね。これらの曲はとても個性的だから好き。『ムーヴメント11』はアルバムの中でも特に個性的だけれど、『ボーイ・フッド』は音楽の歴史の中で、サウンド的にもストーリー的にもこのような曲は他にはないと思っている。

ファッション界でも注目を集めるジョン

 最近では、コーチのブランドアイコンに起用されるなど、ファッション業界でも一目を置かれているジョン。音楽同様に、どんなジャンルのスタイルでも自分のものにするジョンに春夏に向けてチャレンジしたいファッションも聞いてみた。

画像1: ファッション界でも注目を集めるジョン

 「アメリカ先住民が作ったものを試してみたい。最近、実際に作ってもらったんだ。ニューメキシコ州とアリゾナ州のモリーナ族と連絡を取って、いくつかのものを手に入れたんだけど、これはかなり素晴らしいものだった。それと、アフリカのベナンで作ってもらいたいものもいくつかあるんだ。ファッションとしては次はそこを目指しているよ!」

画像2: ファッション界でも注目を集めるジョン

 そして日本のファンやまだジャズの魅力に気づいていない人へ「私は皆さんを愛しています。日本の皆さんに早く会いたい。そして、ジャズは音楽を聴きたい人みんなのために生まれた。ぜひ、耳を傾けて聴いてみて」というメッセージも送ってくれた。

 ジョンがキャリアのターニングポイントになると確信するアルバム『ウィー・アー』は、絶賛発売中。(フロントロウ編集部)

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