Photo:ゲッティイメージズ,スプラッシュ/アフロ,ニュースコム
低用量ピルの効果は避妊だけじゃない。生理痛やPMSの緩和や女性特有の病気の治療、美肌など、さまざまな目的でピルを取り入れているセレブたちの体験談から、気になる副作用についての体験談までをまとめました。(フロントロウ編集部)

女性の快適な暮らしを支える「低用量ピル」

 低用量ピルまたは経口避妊薬とは、黄体ホルモン(プロゲステロン)と卵胞ホルモン(エストロゲン)という2種類の女性ホルモンを合わせてできた錠剤のこと。正しく服用すれば、コンドームや緊急避妊薬より高い99%以上の避妊効果があるだけでなく、月経周期を安定させたり、生理痛やPMS(月経前症候群)、排卵痛の症状を和らげたり、卵巣ガンや子宮体ガンの予防、ニキビ・肌荒れの改善などにも有効だと言われている。

画像: 女性の快適な暮らしを支える「低用量ピル」

 日本は先進国の中でもピルの普及率が低いといわれているけれど、欧米では、かかりつけ医や婦人科に相談すれば気軽に服用をはじめられ、さまざまな目的で多くの女性たちに取り入れられている。

 セレブたちが語った、ライフスタイルや体質に合わせた低用量ピルの用途や効果、副作用などを紹介。


エリザベス・バンクス
(目的:生理痛の緩和)

画像: エリザベス・バンクス (目的:生理痛の緩和)

 映画『ハンガーゲーム』のエフィ役や映画『チャーリーズ・エンジェル』の監督を務めたことでも知られる俳優のエリザベス・バンクスは、大学時代から生理期間中の激しい片頭痛と多量の出血に悩まされていたそう。その解決策として使ったのが低用量ピル。使い始めてすぐに効果が出る人もいれば、数カ月間服用してみて徐々に実感するという人も。


ホールジー
(目的:子宮内膜症の治療)

画像1: ホールジー (目的:子宮内膜症の治療)

 2017年に不妊につながるケースも多い子宮内膜症と診断され、複数回にわたって手術を受けたことを公表したシンガーのホールジーは、この病気が原因で流産を経験したこともある。2021年についに念願の第1子の妊娠を発表したホールジーが、子宮内膜症の治療の一環として取り入れていたのが低用量ピル。ピルの有用性についてネガティブなコメントをしたツイッターユーザーに対し、「ピルのおかげで私は激痛から解放された」「傷ついた組織や器官をしっかり固定してくれた」と体験者の立場から説明した。

 ドラマ『GIRLS/ガールズ』の俳優レナ・ダナムも子宮内膜症の治療に低用量ピルを活用したセレブの1人で、2017年に米New YorkTimesに寄せたエッセイのなかでピルについて自分にとっては「とても重要で命を救ってくれた治療法」と記している。

画像2: ホールジー (目的:子宮内膜症の治療)

ケンダル・ジェンナー
(目的:ニキビの予防・治療)

画像1: ケンダル・ジェンナー (目的:ニキビの予防・治療)

 14歳の頃からひどいニキビに悩まされてきたというモデルのケンダル・ジェンナーは、16歳の時に医師の勧めで低用量ピルの服用をスタート。すると、それまでおでこをはじめ顔のあちこちにできていたニキビがスッと引いていったそう。2018年に健康上の理由で一度服用をストップしたところ、またニキビが戻って来てしまったと米R29に語っている。

 シンガーのジェネイ・アイコは、かつて卵巣嚢胞にともなう膿を持つタイプのニキビに悩まされていたものの、低用量ピルを服用しはじめたことで肌がきれいになったとインスタグラムへの投稿のなかで明かしている。

画像2: ケンダル・ジェンナー (目的:ニキビの予防・治療)

ミスティ・コープランド
(目的:月経不順の治療)

画像: ミスティ・コープランド (目的:月経不順の治療)

 バレリーナのミスティ・コープランドは、2014年に米Selfに寄せたエッセイのなかで、じつは、19歳まで生理が来たことがなかったと告白。スリムでなくてはいけないというバレエ界の厳しい基準がプレッシャーとなっていたというミスティは、「骨を強くするためにも、月経が始まらなくてはならない」と医師から指導を受けてピルを飲み始めたと説明。1カ月で約5キロほど体重が増えたものの、「体が一晩で変わった気がした」とピルのおかげで健康な体を手に入れることができたと綴っている。

 ミスティの場合は極端な例だけれど、低用量ピルには生理周期を安定させたり、コントロールできるという便利さもある。


いいことばかりではない…
副作用に悩まされたセレブも

ヘイリー・ビーバー

画像: ヘイリー・ビーバー

 ピルのおかげでホルモンが安定して肌がきれいになったという人も多い一方で、服用し始めには急なホルモンの変化に伴い、副作用で逆に肌荒れしてしまうという人もいる。

 モデルのヘイリー・ビーバーもそんな副作用を経験した女性の1人。R29とのインタビューで低用量ピルを飲み始めてしばらくは、「肌の調子が大荒れ」だったとコメント。医師に相談したところ「ピルが自然なホルモンバランスに影響を与えるからだと説明された」そうで、「我慢が大切。放っておくしかない。そうしたら落ち着いてくるから」と、しばらくしてホルモンのバランスが整い、肌荒れしなくなったと話している。


ナタリー・ポートマン

画像: ナタリー・ポートマン

 映画『ブラック・スワン』のナタリー・ポートマンは、低用量ピルがメンタルヘルスに与える影響について2015年にハーバード大学で行なった卒業スピーチの最中に言及している。

 19歳の冬に初めての失恋を経験し、あまり太陽の光を浴びることもなく陰鬱な日々を過ごしていたというナタリー。当時、抑鬱性の副作用が報告されたため現在では販売停止となっている種類の低用量ピルを服用していたそうで、さまざまな要因が重なって「かなりダークな時期を過ごした」と振り返った。

 ナタリーは、実際に飲んでいたピルの名前は明かしていないけれど、2016年のハーバード大学医学大学院の研究報告では、いくつかのホルモン避妊薬、とくにプロゲステロンのみを配合したものにはうつや急激な気分変動を引き起こすという副作用が確認されたと発表されている。


 多くの場合は、女性の体やライフスタイルにポジティブな影響を与えてくれる低用量ピルだけれど、種類や体質によっては合う・合わないがあるので、しっかり事前に知識をつけたうえで、婦人科の医師と相談してから服用を。(フロントロウ編集部)

This article is a sponsored article by
''.