ブリトニー・スピアーズ、恋人との結婚や子供を持つ自由を奪われた生活
2008年に精神的に不安定な行動が見られてから、父ジェイミーによる後見人制度のもとに置かれ、法的な決断は後見人の管理下にあるシンガーのブリトニー・スピアーズは、自身のキャリアから生活、金銭、生殖の自由までを制限するこの制度を終わりにすることを強く望んでいる。
数年前からファンたちの間で「#Free Britney(ブリトニーを開放せよ)」を掲げたムーブメントが巻き起こるなか、これまでずっと沈黙を貫いてきたブリトニーだが、米現地時間6月23日にロサンゼルス郡上級裁判所で行なわれた審問にリモートで出席し、ついに自らの口で証言。
ブリトニーが訴えた内容は世間の予想をはるかに超えるもので、ブリトニーは、クレジットカードや現金、携帯電話、パスポートといった所持品をすべて取り上げたうえで自らの意思に反して働かされるという、自身が長年にわたって置かれていた状況を“まるで性的な人身売買の被害者のようだった”とも表現した。
なかでも、女性の生殖の権利や人権そのものを踏みにじっていると世間で非難の声が上がったのが、ブリトニーが自身の意志に反してIUDと呼ばれる子宮内避妊用具(避妊リング)の着用の継続を強要され、妊娠ができないようにされていたということ。
「後見人制度のもとで、私は結婚や出産はできないと言われました。私は避妊リングを着けているので、今は妊娠することができません。もう1人出産するために、私は避妊リングを外すことを望んできました。ですが、いわゆるチームの人たちが、それを取り外すために医者に行かせてくれないのです。なぜなら、彼らは私にこれ以上子どもを産んでほしくないと思っているのです。そういうわけで、この後見人制度は、私に利点よりも遥かに多くの害をもたらしています」
前夫でダンサーのケヴィン・フェダーラインとの間にプレストン(15)とジェイデン(14)という2人の子供がいるブリトニーは、2016年から交際しているダンサー兼パーソナル・トレーナーのサム・アスガリとの結婚を望んでおり、彼との間に子供をもうけたいと考えているが、後見人たちがそれを許可しないという。
「外出禁止令を課せられたカップル」
審問で初めてハッキリと後見人制度の終了を訴えたブリトニー。以前から準備を重ねてきたという“勝負の日”を終え、少し肩の荷が下りたと「ホッとしているよう」「変化がもたらされるはずだと希望を持っている」と米E!に知人が語っているが、これで終わりではない。
別の知人は、ブリトニーとサムがこれまでカップルとして経験してきた窮屈な生活についてこう話す。
「ブリトニーは疲弊しています。彼女にはもう自分の人生を生きる準備ができています。自分の意志で自由な生活を送りたがっている。ブリトニーとサムは、外出禁止令を課せられたカップルのような生活をしています。ブリトニーは、すべての制限から解放されたがっています。人生を懸けて戦おうとしています」
ブリトニーは審問での証言で、サムが運転する車に乗ることもできなければ、自宅から8分の距離に住む友人のもとを訪れることもできないと話しており、許可無しではもちろん自由に旅行をすることもできないという。
「Free Britney」シャツを着て応援
サムは、後見人問題の渦中にあるブリトニーを全力でサポートしており、審問で証言することがブリトニーにとってどれだけストレスを感じることかを理解しているため、当日は自宅で、できるかぎりブリトニーを労ったそう。
審問が始まる数時間前には、「Free Britney」の文字が書かれたTシャツを着た写真や、ブリトニーに例えたとみられる雌ライオンの写真を投稿して無言のエールを送っていたサム。
2人の関係を目の当たりにしてきた知人はこう語る。
「サムはブリトニーにとって精神的に非常に大きな支えになっています。まだスタートラインに立ったばかりですが、2人は審問を終えて少し安堵しています。サムはこれからもブリトニーにとってバックボーンとして彼女をサポートし続け、愛を証明し続けるでしょう」
「2人の愛は子どものようにじゃれ合う純真なものですが、同時に深く真剣なものでもあります。彼らはたくさんの事を一緒に乗り越えてきました。そうやってバランスをとってきたんです。2人なら、なんだってできる。彼らの関係は今まで以上に強まっています。ビジネスにおいても、パーソナルな出来事においても、これから直面するすべてのことに立ち向かう準備はできています。ブリトニーとサムは2人で1つ、それだけです」
審問でのブリトニーの証言を受け、ブリトニーの父ジェイミーの弁護人は「彼(ジェイミー)は娘が苦しみ大きな痛みを感じているのを目の当たりにし、残念に思っています。スピアーズ氏は娘を愛しており、彼女を恋しがっています」と声明を通じてコメント。本当にブリトニーの言葉がジェイミー心に響き、世間の声が伝わっているのだとしたら事態は好転するはずだが…。今後の進展に注目が集まる。(フロントロウ編集部)