ゲイであることをカミングアウトしているシンガーのウィル・ヤングが、自分自身に恥を感じていたため30代中盤になるまでプライド・パレードに参加できなかったと告白。そんなウィルの“洗脳”を解いたのは他でもないプライドだった。(フロントロウ編集部)

ウィル・ヤングがプライド月間にプライドの重要性を語る

 ウィル・ヤングは、『アメリカン・アイドル』の元となった音楽オーディション番組『ポップ・アイドル』の初代優勝者。デビューシングルが当時イギリスで最速で売れた楽曲となったウィルは、同年に現地メディアからアウティングされる前に自らゲイであることをカミングアウトした。

画像: ウィル・ヤングがプライド月間にプライドの重要性を語る

 20代前半でカミングアウトしたウィルが、最初にプライド・パレードに参加したのは30代中盤。この度、その背景に、セクシャリティに対する“恥”があったことを、ウィル本人がYouTube Originalsで明かしたと英Mirrorが報じた。

 キャリア当初はセクシャリティを隠すように業界関係者にアドバイスされていたことを認めながらも、それ以前に、「その段階に至るまでにあまりにも多くの苦痛を経験してきたので、(ゲイというアイデンティティを)自分のものとして認めることができませんでした」と明かしたウィルは、こう続けた。

 「プライドの対義語は恥です。プライドの対極にあるのが羞恥心です。もちろん時代は違いますが、私が育った社会では、(同性愛者である)自分は幼い頃から自分は間違っている、悪い、邪悪だと感じていました」

 そんなウィルは、社会において自分と同じような人が幸せに暮らしていたり活躍していたりすることが見られる、いわゆるレプリゼンテーションが低かったことも自身の恥という気持ちに拍車をかけたと話す。「レプリゼンテーションを見たことがなかったので、(自分は)人と違う、普通ではないと感じている人々に多くの恥が押しつけられているのです」。 

 そしてウィルが自分と同じような気持ちにあるLGBTQ+の人々に伝えたいのが、「生まれながらにして(自分に)恥を感じている人はいない」ということ。「自分のできる範囲で、できる時に(社会から押しつけられた恥を)返す力を見出すことが重要」だと語り、最後に、「私は長い時間がかかりました。洗脳を解いてください! それがプライドの役割の大きな部分だと思います」という言葉を送った。(フロントロウ編集部)

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