映画『グーニーズ』にチャンク役で出演したジェフ・コーエンが、先日死去したリチャード・ドナー監督との感動のエピソードを明かした。(フロントロウ編集部)

名監督リチャード・ドナー

 リチャード・ドナーは、映画『オーメン』や、『リーサル・ウェポン』シリーズ、『スーパーマン』など、数々の名作映画を手がけてきた映画監督。先日2021年7月5日に91歳で息を引き取ったことが報じられ、多くの関係者やファンが彼の死を悼んだ。

画像: 名監督リチャード・ドナー

 ドナー監督の代表作といえば、1985年に公開された『グーニーズ』をあげる人も多いはず。『グーニーズ』は、とある港町を舞台に海賊の財宝を探す悪ガキ集団「グーニーズ」の冒険を描いたアドベンチャー映画。2021年6月には、日本のテレビ番組『金曜ロードショー』で放映された。

 このたび、そんな『グーニーズ』に登場したぽっちゃり体型のチャンク役を務めたジェフ・コーエンが、ドナー監督の素晴らしすぎる一面を米Varietyで明かした。

リチャード・ドナー監督が“人生を変えた”

 俳優としてのキャリアに伸び悩んでいた時、制作アシスタントとしてドナー監督のもとで働き始めたというジェフ。しばらくして彼が、ドナー監督に大学進学のための推薦状を依頼すると、ドナー監督は、「もちろんだよ、坊や」と言い、推薦状に書いてほしいことをまとめるようにジェフに頼んだそう。

画像: チャンク役を務めたジェフ・コーエン

チャンク役を務めたジェフ・コーエン

 その後、ジェフがメモに自分の人生や、子供の頃に経験した苦悩などを書いてドナー監督に送ったところ、監督はジェフに電話をかけてよこしたという。ジェフは、「彼(ドナー監督)は僕に電話をかけてきて、単に大学への推薦状を書くのではなく、(監督の妻の)ローレンと一緒に手紙を読んで、大学の費用を負担すると言ってきた。本当にびっくりしたよ。ショックを受けた。僕にとって大学への支払いは問題になりそうだったから、(落ち着くために)座る必要があったよ」と、驚きの展開になったことを明かした。

 「人間として、ディック(ドナー監督の愛称)は僕にとても親切にしてくれた」と振り返ったジェフ。彼は続けて、「僕はエンターテインメント関連の弁護士で、ここロサンゼルスで事務所を構えている。ディック・ドナーが、見返りをもらえる可能性すらないのに助けてくれたおかげで、こんなふうになれた。これは、この業界では珍しいことだと思う」と、ドナー監督に感謝した。

 ドナー監督の支援が「人生を変えた」と話すジェフは、「経済的にだけでなく、ディックとローレン(ドナー監督の妻)は僕を信じていると示してくれた。僕が何かできると思ってくれたんだ。自分で何かを成し遂げられると思ってくれた。それがディック・ドナーという人なんだ。見返りを求めず、優しく、共感してくれた」と締めくくった。(フロントロウ編集部)

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