同性愛嫌悪発言が問題になっているダベイビー
2020年にロディ・リッチとの「Rockstar」で全米シングルチャートの1位を獲得し、今年のグラミー賞では主要部門の1つである年間最優秀レコード賞を含む6部門にノミネートされたダベイビー。そんな、最も勢いに乗るラッパーの1人である彼が米現地時間7月25日、最大級のヒップホップ系フェスティバルである「Rolling Loud」に出演したのだが、ステージでのある発言が問題視されることに。
ダベイビーはこの日のパフォーマンス中、「今日、HIVやAIDS、あるいは2〜3週間で死んでしまうような致命的な性感染症にかかっていなかったら、スマホのライトをかざしてくれ!」と発言。これだけでも差別であり、HIVやAIDSへの間違った認識を広めてしまうヘイト発言だったが、この発言に批判が寄せられると、ダベイビーはインスタグラムで「俺のゲイのファンはエイズなんかじゃない」、「(自分のファンに)そんな汚いゲイの奴らはいない」とコメント。さらに煽るような発言を重ねて、同性愛者だけの病気ではないHIV/AIDSと共に生きる人に対する差別や同性愛嫌悪だと批判されることとなった。
ダベイビーの発言には多くのセレブも批判の声をあげており、米Billboardによる最新の全米シングルチャートでダベイビーとの「Levitating(レヴィテイティング)」が3位にランクインしているデュア・リパも「ダベイビーの発言に驚くと同時に恐怖を感じています」と彼を批判した。
ブーフーマンがダベイビーとの契約解除を発表
ダベイビーはその後、「AIDS/HIVの影響を受けたことがある人はみんな俺に対して怒る権利がある。誰かを傷つけるつもりはなかったけど、俺の発言は無神経だった。申し訳ないと思ってる」と反省の色を示したものの、批判は収まらず。
その後、ダベイビーと提携を結んでいたファッションブランド「boohooMAN(ブーフーマン)」が、発言を重く見て、彼との契約の解消を発表するという事態に発展した。
今年6月にダベイビーとのカプセルコレクションを発表していたブーフーマンは、ダベイビーの発言を受けて声明で次のように述べている。「ブーフーマンは同性愛嫌悪の言葉を使ったことを強く非難し、今後ダベイビーとは仕事をしないことを決定しました。多様性と包括はブーフーマン・グループに流れるDNAの一部であり、私たちは世界中にいる多様なお客様を代表していることにプライドを持っています。私たちはLGBT+コミュニティと共にあり、サポートしています。いかなる形のヘイトスピーチや差別も容認しません」。
We stand by and support the LGBTQ+ community, and do not tolerate any hate speech or discrimination in any form.
— boohooMAN (@boohooMAN) July 28, 2021
- boohooMAN
2/2 pic.twitter.com/lyfGTsXTc6
また、ダベイビーをめぐっては、「Levitating」でコラボしたデュア・リパに対し、ダベイビーが担当したヴァースを削除するよう求める声も寄せられている。デュアはこうした声に反応を示していないものの、アリアナ・グランデとの仕事で知られるヴィクトリア・モネが「もし彼女にダベイビーのヴァースを入れ替える気があるなら、私は空いてるよ」と立候補している。
If she would like to replace DaBaby’s verse on levitating I’m totally available https://t.co/UNVhH0gDEU
— Victoria Monét (@VictoriaMonet) July 27, 2021
(フロントロウ編集部)