なかなか自分の意見を言えないという悩みを抱えていたというオリヴィア・ロドリゴ。その根底には、「女の子だから」という理由があったという。(フロントロウ編集部)

なかなか自分の意見を主張できずにいたというオリヴィア・ロドリゴ

 2021年1月にリリースしたデビューシングル「drivers license」や5月にリリースしたデビューアルバム『サワー』が大ヒットを記録し、2021年に最も成功を収めた新人アーティストと言える活躍ぶりを見せているオリヴィア・ロドリゴ。5月には主演を務めるDisney+ (ディズニープラス)のドラマ『ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル』のシーズン2が配信されるなど、シンガーとしても俳優としても順調なキャリアを歩んでいるオリヴィアだが、そんな彼女にも悩みがあるよう。

画像: なかなか自分の意見を主張できずにいたというオリヴィア・ロドリゴ

 それは、自分の意見を言えずに、他の人の言いなりになってしまうこと。今回、米GQとのインタビューで「大人になるにつれて、克服しつつある」としながらも、そのような悩みを抱えていることを明かしたオリヴィアは、なかなか自分の意見を言えなくなってしまう理由について訊かれると、次のように回答した。

 「女の子だからかな。女性たちはいつも、親切さや、思いやり、献身性が褒められるでしょ。そういう、優しさこそが一番みたいな考えは、私がこの世界で若い女性として大人になっていく上で克服したいと思っている部分なの」。

 「そういう考え方が原因で、自分のことを守ることができなかったケースがいくつもある。自分の意見を主張したり、自分に優しくしてあげることができなかったの」とオリヴィアは続けた。

わがままな女性と思われることについて

 オリヴィアはインタビューのなかで、女性アーティストが自分の意見を主張することで、周囲の人たちから、歌姫を意味する「ディーヴァ(diva)」という言葉を“わがままな女性”という意味で使われてしまう風潮についても語っている。

画像: わがままな女性と思われることについて

 「セットや音楽制作の現場とかでは、あらゆる些細な行動が拡大解釈されてしまうように私は感じるんだよね。それが、私が人の言いなりになってしまうもう1つの理由かな」と、オリヴィアはなかなか自分の意見を言うことができないもう1つの要因について語ると、次のように続けている。「もし私が『実は私に対するあなたの扱い方が気に入らないんです』とでも言ってしまえば、『ああ、彼女はディーヴァだよ』て言われてしまうんじゃないかって怖かった。人々はすぐ、成功した女性をディーヴァって呼びたがるものだし、もしくは、『ああ、彼女たちは意地悪だったよ』とか言われる」。

 自分の意見を伝える女性たちを“わがまま”という意味でディーヴァになぞらえるという発想は、オリヴィアの発言にもあったように、女性は「親切さや、思いやり、献身性」を持ちながら大人しく振る舞うべきという、古いジェンダーの価値観に基づいた偏見からくるもの。そうした価値観から抜け出したいと考えているオリヴィアは、自分の意見をしっかりと言える女性たちの強さも知っているため、誰かから「ある人の娘さんに会ったんだけど、最悪だったよ」というような話を聞いた時には、次のように考えるようにしているという。

 「『単に、すごく成功したクールな女性なんじゃないですか?』ってね。話半分に聞くようにしてるんだ」。(フロントロウ編集部)

 

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