ラナ・コンドルがアジア系差別をめぐる“問題点”を指摘
ジェニー・ハンのヤングアダルト向け小説『To All the Boys I've Loved Before(原題)』を実写化した、Netflixのオリジナル映画『好きだった君へのラブレター』でヒロインのララ・ジーンを演じて大ブレイクした俳優のラナ・コンドルが、欧米で深刻化するアジア系に対する人種差別について米Shapeのインタビューで語った。
フロントロウで何度かお伝えしているが、全世界で400万人超が亡くなっている新型コロナウイルスの最初の感染者が確認されたのが中国だったことが原因で、1年ほど前からアメリカをはじめとする欧米諸国でアジア系を標的にした嫌がらせや暴行事件などのヘイトクライム(憎悪犯罪)が急増。コロナ前から人種差別や外国人嫌悪(ゼノフォビア)の問題は存在したが、コロナ禍でアジア系の人々があからさまに敵意を向けられたり、暴力を振るわれたりする事例が相次いでいる。
ベトナムで生まれ、生後まもなくして養子としてアメリカへとわたったラナは、自身が主演を務めた『好きだった君へのラブレター』や、オールアジア系キャストで話題になった映画『クレイジー・リッチ!』のような作品のおかげでアジア系の人たちが日の目を見ることになったとする一方で、世の中にはアジア系差別の“実態”について目を背ける人や、無関心な人が多く存在すると指摘。
「大半の人はアジア系に対する暴力を否定し、現実には存在しないと信じてる。私の親しい友人のなかにも、何が起こっているのか知らない人が何人かいた。だから、そういった人たちに何が起きているのかわかってもらう必要があった。声を上げることが大切だと思う。傍観者になるのは簡単だけど、誰かのために立ち上がれば、命を救うことができるかもしれない」
まずは、アジア系差別についてみんなに認識してもらうことが重要だと言うと、「(アジア系コミュニティの)みんなと話をする時は、一緒に悲しんで、お互いに励まし合って、前に進もうと声をかけ合うの。だって、それしかできることはないから。前に進み続けるか、やめるか、どっちかしかない。でも、私にやめるという選択肢はない」と続けた。(フロントロウ編集部)