『DUNE/デューン 砂の惑星』ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督
10月15日に日本公開の本作は、ヴェネチア国際映画祭でプレミア上映される。これまでにアレハンドロ・ホドロフスキーや、デイヴィッド・リンチ、リチャード・P・ルビンスタインなどの名監督たちが映像化に挑んできた小説『デューン』が、映画『ブレードランナー 2049』のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の手によって再び映像化。映像化が難しいとされてきたSF超大作が、ティモシー・シャラメやゼンデイヤ、ジェイソン・モモアなど豪華キャストを迎え、最高の映画体験として蘇る。
『スペンサー(原題:Spencer)』パブロ・ラライン監督
36歳という若さで急逝したイギリス王室のダイアナ妃の“人生の転機”を描く『スペンサー(原題:Spencer)』も、注目作品の一つ。本物のダイアナ妃と見間違うほどの大変身を遂げた主演俳優は、映画『トワイライト』シリーズのクリステン・スチュワート。ダイアナ妃の悲哀が伝わってくるような予告編に期待が高まる。
『ラストナイト・イン・ソーホー』エドガー・ライト監督
映画『ショーン・オブ・ザ・デッド』や『ベイビー・ドライバー』のエドガー・ライト監督が手がけ、ドラマ『クイーンズ・ギャンビット』でゴールデン・グローブ賞女優賞を受賞した期待の新星アニャ・テイラー=ジョイが主演を務める『ラストナイト・イン・ソーホー』は、2021年12月に日本全国で公開。新人ファッションデザイナーが過去と未来を往復し、徐々に現実の世界が歪んでいくというタイムトラベル・ホラー。
『ザ・カード・カウンター(原題:The Card Counter)』ポール・シュレイダー監督
マーベルドラマ『Moon Knight』をはじめ、映画『DUNE/デューン 砂の惑星』や『Big Gold Brick』など数々の注目作品に出演し、ハリウッドで引っ張りだこのオスカー・アイザックが主演を務める本作は、ヴェネチア国際映画祭で最高賞の金獅子賞を競うコンペティション部門に出品されている。かつて軍の尋問官だったギャンブラーのウィリアム(オスカー・アイザック)は、ある青年サークから話を持ちかけられ、共に恨みを抱く大佐への復讐を試みる…。
『ザ・パワー・オブ・ザ・ドッグ(原題:The Power of The Dog)』ジェーン・カンピオン監督
映画『ピアノ・レッスン』でカンヌ映画祭史上、女性監督として初のパルムドールを受賞した歴史的名監督ジェーン・カンピオンの最新作『ザ・パワー・オブ・ザ・ドッグ』。コンペティション部門で出品されている本作は、映画『ドクター・ストレンジ』のベネディクト・カンバーバッチが主演を務めている。米モンタナ州で大牧場を経営する裕福なフィル(ベネディクト・カンバーバッチ)&ジョージ(ジェシー・プレモンス)・バーバンク兄弟。冷酷な兄は、弟が未亡人と極秘結婚したことを知り、残酷な仕打ちを開始する…。
『ハロウィン KILLS』デヴィッド・ゴードン・グリーン監督
人気ホラーシリーズの最新作で、日本では10月29日に公開となる『ハロウィン KILLS』。主人公のローリー・ストロード、娘のカレン、そして孫娘のアリソンが、彼女らを悩ませ続ける殺人鬼マイケル・マイヤーズに立ち向かう。1978年の映画『ハロウィン』以来、長年にわたってローリー・ストロード役を演じてきたジェイミー・リー・カーティスは、本作を最後にローリー役を卒業することを米Total Filmのインタビューでほのめかしている。
『最後の決闘裁判』リドリー・スコット監督
日本では10月15日となる『最後の決闘裁判』は、俳優マット・デイモンとベン・アフレックが共同脚本と主演を務め、映画『ブレードランナー』や『エイリアン』を製作した映画界の巨匠リドリー・スコットがメガホンを握ることで脚光を浴びている。百年戦争の真っただ中だった14世紀のフランスで実際に起きた事件を元に制作された歴史モノ。早川書房からは、その原作本である『決闘裁判 世界を変えた法廷スキャンダル』も出版されている。
『ザ・ロスト・ドーター(原題:The Lost Daughter)』マギー・ジレンホール監督
映画『クレイジー・ハート』や『セクレタリー』への出演で知られ、アカデミー賞やゴールデン・グローブ賞の主演女優賞へのノミネート経験を持つマギー・ジレンホールの長編監督デビュー作である『ザ・ロスト・ドーター』はコンペティション部門へ出品されている。主演を務めるのは、映画『女王陛下のお気に入り』でアカデミー賞主演女優賞を受賞したオリヴィア・コールマン。海辺の街でバカンスを満喫していた主人公は、ある母子と出会い過去の悩みと向き合うことで、暗転していく…。
『マドレス・パラレラス(原題:Madres Paralelas)』ペドロ・アルモドバル監督
映画『オール・アバウト・マイ・マザー』や『ボルベール <帰郷> 』などで知られるペドロ・アルモドバル監督&ペネロペ・クルスが3度目のタッグを組んだ『マドレス・パラレラス』は、予期せぬ妊娠により、出産のために入った病院で同室になった女性が、徐々に強い絆で結ばれていくという女性賛歌。スペイン出身であるアルモドバル監督が、国の歴史にも大きく影響を受けながら制作したと語る本作は、コンペティション部門に出品された金獅子賞の候補の一つでもある。
『モナリサ・アンド・ザ・ブラッドムーン(原題:Mona Lisa and the Blood Moon)』アナ・リリ・アミリプール監督
映画『ザ・ヴァンパイア 〜残酷な牙を持つ少女〜』や『マッドタウン』などを制作し、“次のタランティーノ”などと評されるアナ・リリ・アミリプール監督作『モナリサ・アンド・ザ・ブラッドムーン』。カンヌ国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞した映画『バーニング 劇場版』のチョン・ジョンソが初めて参加する英語作品でもある。米ルイジアナにある精神病院を抜け出してきたスーパーパワーを持つ女性が、旅の途中で思いがけない仲間を得る、ファンタジックな作品。こちらは、コンペティション部門に出品されている。
ヴェネチア国際映画祭の注目作品は他にもたくさん。フィリピンから出品されているクライム映画『オン・ザ・ジョブ:ザ・ミッシング8(原題:On The Job: The Missing 8)』や、映画『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』で知られるガブリエーレ・マイネッティ監督最新作『フリークス・アウト(原題:Freaks Out)』、日本人の湯浅政明監督によるアニメ映画『犬王』ほか、さまざまな注目作が出品されている。ヴェネチア国際映画祭は、現地時間9月1日から11日まで開催。(フロントロウ編集部)