ヴェルサーチェとフェンディのコラボ「Fendace」
ここ数年ファッションブランド同士のコラボが盛んで、これまでルイ・ヴィトン(LouisVuitton)とシュプリーム(Supreme)のコラボをはじめ、グッチ(Gucci)とバレンシアガ(Balenciaga)のコラボなどが発表されてきた。
ファッション界にとって大きなニュースになるビッグメゾン同士のコラボだが、今回、イタリアを代表するヴェルサーチェ(Versace)とフェンディ(Fendi)による異例のコラボが実現した。
ミラノ・ファッションウィークの最終日に発表されたヴェルサーチェとフェンディのコラボは「Fendace」と名付けられ、ヴェルサーチェの服をフェンディのキム・ジョーンズとシルヴィア・ヴェンチュリーニが、そしてフェンディの服をヴェルサーチェのドナテラ・ヴェルサーチェがデザインするという新しい試み。
キムとシルヴィアがデザインしたヴェルサーチェは、ヴェルサーチェを代表とするパターンを使用するも、いつもよりシックに。一方ドナテラがデザインしたフェンディのアイテムは、スパンコールを散りばめたり様々なカラーを使ったりとド派手で、ヴェルサーチェのアイコンであるメデューサを用いたものもあった。
ショーには往年のスーパーモデルが大集合
この特別なショーでは、ケイト・モスやナオミ・キャンベル、クリステン・マクメナミー、アンバー・ヴァレッタなどの元祖スーパーモデルがランウェイに登場し、ジジ・ハディッドやケイトの娘であるライラ・モスなど今の時代を牽引するモデルたちと肩を並べた。
ちなみにこの新しいコラボがどのように生まれたかについてキムは「2月のプレタポルテ・ショーの後、ドナテラと一緒にここでディナーをしたんだ。シルビアとドナテラは意気投合したから、何か楽しいことをしたいと思った。それは、僕たちがヴェルサーチェを、彼女がフェンディをデザインするというデザインオフだった。この2つのメゾンは同じグループではないことを忘れてはいけない。僕たちは友人として、そしてお互いに敬意を払ってやってきた。商業的なものとして計画されたものではない」と米Vogueに語った。
様々なブランドを渡り歩いて経験を積むデザイナーが多いが、シルヴィアとドナテラはお互い他ブランドでデザインしたことがない。今回のコラボは2人にとってもかなり貴重な機会となった。(フロントロウ編集部)