パリで2022年春夏コレクションを開催
2021年はブランドの創設者であるルイ・ヴィトンの生誕200周年ということで、世界各国でイベントを開催しているファッションブランドのルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)が、パリ・ファッションウィーク中にルーブル美術館のパビロン・リシュリューにて、2022年春夏コレクションを開催。
会場にはアンティークのシャンデリアがずらりと並べられており、それだけでも圧巻。そんな会場には最新コレクションを見るために、俳優のアリシア・ヴィキャンデルをはじめ、シンシア・エリヴォ、フィービー・デイネヴァー、モデルのロミー・ストリド、そして東京オリンピックで金メダルを獲得したトム・デイリーなどのゲストたちが駆けつけた。
このショーでは、異なる時代のワードローブを融合させることで、世代間の融合を実現。仮面舞踏会に使われるようなお面をサングラスにアレンジしたり、ビーズをあしらったバイアスカットのスリップドレスをジーンズと組み合わせたりと、まさに時代を融合したものが並んだ。
ところがルイ・ヴィトンのコレクションは、違う意味でも注目を集めてしまった。
環境活動家がショーに乱入
ショーの中盤あたりに、なんと乱入者がランウェイをウォーキング。その人物は環境活動家で、「OVERCONSUMPTION = EXTINCTION(過剰消費=絶滅)」と描かれた旗を持って乱入し、モデルに混ざってランウェイを歩くもすぐさま警備員に止められ連れ去られた。
乱入者が連れ去られホッとしたのもつかの間、なんとフィナーレにも別の乱入者たちがモデルの間に混ざってランウェイを歩き、何人もの活動家たちが乱入。彼らは気候変動の危機を訴える団体で、ショーが行なわれた会場の外でもデモ活動を行ない、ファッション業界がいかに環境に負担をかけているかということを訴えていた。
問題視される過剰生産
ファッション業界の過剰生産は以前から問題視されており、人気ブランドのヴェトモン(Vetements)も「高級ブランドが成長する背景には、目立った消費が必要だと業界では言われているが、多くのブランドは需要よりも多くの商品を生産し続けている」とインスタグラムで問題提起をしたことがある。
サステナブル思考のファッションブランドが増えてきたといえ、やはりまだまだ環境問題への取り組みには多くの課題が残されている。
今回この乱入事件にかかわったExtinction Rebellion、Friends of the Earth、Youth For Climateの3団体は、声明の中でこの抗議活動の計画に約30人が関与し、2人が逮捕されたと発表している。(フロントロウ編集部)