アデルが英Vogueに登場
2015年に大ヒットアルバム『25』をリリースし、2017年に100公演以上におよぶワールドツアーを開催して以降、目立った音楽活動はなく開店休業中だったアデルが、約6年ぶりに新曲「Easy On Me(イージー・オン・ミー)」をリリースする。
この楽曲はアデルのニューアルバム『30』からの先行シングルと見られており、ニューアルバムのリリースも目の前に迫っている。
久しぶりに音楽業界に復帰したアデルは、英Vogueに登場。空白の期間や子供について赤裸々に語るなか、ビヨンセとアデルのどちらが主要部門を受賞するかが注目を集めた2017年のグラミー賞授賞式での出来事を振り返った。
2017年のグラミー賞授賞式を振り返る
2017年のグラミー賞はショートフィルムが含まれたヴィジュアルアルバム『Lemonade(レモネード)』をリリースしたビヨンセと、『25』をリリースしたアデルが揃って主要部門の「最優秀レコード賞」「最優秀楽曲賞」「最優秀アルバム賞」にノミネートしており、どちらに軍配があがるのか注目されていた。
結果アデルが主要3部門全てを受賞することになるのだが、アデルは客席で夫のジェイ・Zと共に立っていたビヨンセを見ながら、「私にとって生涯における最優秀アーティストはビヨンセなの。そして今回のアルバム『レモネード』は、途方もない作品で、とても深く考えられていて、美しくて、魂をさらけ出していて、普段私たちが見られないあなたの一面を見ることができた。そのことに対して、私たちは感謝している。ここにいるアーティストみんなであなたを敬愛しているの。あなたは私たちの光。私や私の友達、私のアフリカ系の友達の心強いお手本。彼らはあなたのおかげで主張ができているの。あなたを愛している。ずっと昔から、ずっとこれからも」と、涙で声を震わせながらスピーチして、ビヨンセを称えた。
しかしアデルが主要3部門を受賞したことで、グラミー賞には多様性がないという論争をヒートアップさせることに。というのも、1999年にローリン・ヒルが最優秀アルバム賞を受賞して以来、アフリカ系女性が同賞を受賞することがなかったから。
グラミー賞の主要部門はビヨンセが取るべきだった
アデルは今回の英Vogueのインタビューで「私の個人的な意見としては、ビヨンセは絶対に受賞すべきだったと思う」と当時のことを振り返ると、直接ビヨンセに気持ちを伝えるために楽屋を訪れたことを明かした。
そしてアデルは「私は彼女にグラミー賞の仕組みや、グラミー賞を管理している一番上の人たちはヴィジュアルアルバムが何であるかを知らないんだ、と言った。彼らは、作品や発言を通して物事を前進させている彼女をサポートしようとしない」と、ビヨンセと話したと語った。
ビヨンセの大ファンとして知られるアデルは、今回のインタビューでも「私は一人っ子だったから、音楽は私にはなかった兄弟のようなものだった。だから、私はビヨンセが大好きなの。彼女は定期的に音楽を発表するので、まるで彼女に会っているような気分になる。私にとって本当にそのような感覚だった。いろんなことを感じさせてくれた」とビヨンセ愛を炸裂した。(フロントロウ編集部)