※この記事には、ドラマ『ウォーキング・デッド』シーズン7第1話およびシーズン11第1話のネタバレが含まれます。
ニーガンがマギーの目の前で…
ついに待望の最終章、シーズン11の配信がディズニープラス内のスターにて配信開始となったドラマ『ウォーキング・デッド』。10年以上の歴史に幕を閉じるための最終シーズンでは、第1話から衝撃の展開が描かれた。
視聴者の記憶に残る展開はいくつかあったが、なかでも悪い意味で鳥肌が立ったシーンといえば、ニーガンがグレンの名前をマギーの前で出した時。
食料を得るために目的地へ向かうなかで、地下へ降りたマギーやダリル、ゲイブリエルやアルデン、そしてニーガン。マギーが自分を殺したがっていると思っているニーガンは口論になった時に、マギーに「グレンのように」殺されはしないと発言する…。
グレンの名前は言いたくなかったジェフリー
『ウォーキング・デッド』シーズン7でニーガンがグレンとエイブラハムを惨殺したシーンは、シリーズ史上最も議論を呼んだシーンといっても過言ではない。『ウォーキング・デッド』離れすらも引き起こし、グレンの妻であるマギーとニーガンの間に大きな確執を生み出したが、マギーが数年ぶりにアレクサンドリアに帰還し、ニーガンが自由の身となっているのを目撃したこのタイミングで、彼がグレンの名前を持ち出すことの衝撃度はかなり高い。
視聴者の予期していなかった展開を描くことが得意な『ウォーキング・デッド』だが、ここにきて本領発揮。そして俳優たちも、脚本を読んだ時には驚いたよう。ニーガンを演じるジェフリー・ディーン・モーガンは、脚本を読んだ瞬間にショーランナーのアンジェラ・カンに電話をしたと米EWで明かした。
「(言わないために)闘ったさ!あのセリフに関してだけは、すぐに電話して、『あれは言えない。グレンの名前を持ち出すなんてできない』と言ったよ。『グレンと言った瞬間に、ニーガンがやってきた善い行ないが消え去ってしまう』ってね。あのセリフを完全に止めようとした。あれが必要だとは思わなかった。もちろん制作陣も変えさせてくれると思った。
だから3から4パターンのものを撮影したんだ。“君の夫”と言ってみたり、別の言い方をしてみたり、すべての方法を試した。しかし最後に、『分かった。グレンのセリフを試してみよう』となって、そしてお分かりのとおり撮影した映像を見たら、『あぁ、あいつらめ!』ってなったさ(笑)」
ローレンは、もはやニーガンを哀れんだ
また、マギーを演じるローレン・コーハンは、そう言わずにいられなかったニーガンが可哀想だと感じたという。ニーガンの発言は「不快」で、マギーは彼を衝動的に殺さないために自分を全力で抑えていたと分析するローレンだが、ニーガンの発言にこんな理解も示した。
「ニーガンはもう緊張感に耐えれなかった。殺されるように全力で挑発する必要があった。彼は罠にかけられることを心底怖がっていた。これが、私が彼がああ言ったことを正当化してる方法」
ノーマンがニーガンを殴った理由
地下で一発即発となった一行だが、状況を変えたのはダリルがニーガンに放った一発。演じるノーマン・リーダスは、脚本を読んだ時には、「下水道に降りて、グレンを愛していた人達に囲まれて、誰かに殺されそうだと心配している時にそれを言うなんて本当にバカだな」と思ったという。しかしダリルがニーガンを殴ったのは、怒りからだけでなく、こんな意図もあったはずだと話す。
「ダリルは、ある意味ニーガンの命を救うために奴を殴ったんだと思う。トンネルを脱出する必要があったから、彼の命を助け、状況を進めるためにそうした。まったく別の方向にいってしまう可能性もあったからね」
『ウォーキング・デッド』シーズン11第1話は、その終わりも目を疑う展開となっている。ニーガンとマギーの因縁は、どこへ向かうのか。
(フロントロウ編集部)