英王室がドキュメンタリー番組に異例のコメント
ロイヤルファミリーとメディアの関係を紐解く英BBCのドキュメンタリー番組『The Princes and the Press(原題)』の内容をめぐって、エリザベス女王、チャールズ皇太子&カミラ夫人、そしてウィリアム王子&キャサリン妃をそれぞれ代表するバッキンガム宮殿、クラレンス・ハウス、ケンジントン宮殿が異例の共同声明を発表した。
ドキュメンタリーは2部構成で、先日放送された第1部ではメディアとウィリアム王子&ヘンリー王子の関係が検証され、共同声明は番組の最後に紹介された。
以下、英王室が出した共同声明の全訳。
「自由で責任あるオープンな報道は健全な民主主義にとって極めて重要です。しかし、多くの場合、匿名の情報源による大げさで根拠のない主張が事実として紹介されており、BBCを含む大勢の人たちがそれらに信憑性を与えていることに失望しています」
第1部では、2012年のエリザベス女王の即位60周年を祝うダイヤモンド・ジュビリーのあと、ウィリアム王子とヘンリー王子が世間の注目を浴びることのプラス面とマイナス面をうまく使い分けようとするなかで、兄弟とメディアのあいだに生まれた緊張感に焦点を当てた。
番組に登場したジャーナリストやコメンテーターは、内部からの情報リークや電話のハッキングといった不正な方法で情報が入手されることや、非公式の発表によって評判が管理され、傷つけられることがあると説明。さらに、メディアと王室のあいだには、特定のストーリーや写真をメディアに提供するかわりに好意的な報道をするという一種の取引が存在することが伝えられた。
ちなみに、現地時間11月29日に放送予定の第2部では、ウィリアム王子とヘンリー王子の愛する人たちとの人生に焦点を当てているそうで、2020年3月末をもって王室を離脱したヘンリー王子とメーガン妃が、王室を離れる決断した背景にあった“事情”にも触れるという。(フロントロウ編集部)