コストコのあの商品は、他のお店よりも安い! そこには理由があった。(フロントロウ編集部)

コストコではガソリンも買える

 食材から衣服まで取り揃えるウェアハウスクラブのコストコは、会員制でありながら、年会費を払ってもなお、お得な買い物が出来るとして高い人気を誇る。

 コストコでお得と聞くと、人気商品の鶏を丸ごと使ったロティサリーチキンからアルコール類、店舗のフードコートで食べることができるホットドッグなどがパッと頭に思い浮かぶが、車を運転する人にとっては、あの商品もかなり重要。

 それは、ガソリン。

画像: コストコではガソリンも買える

コストコのガソリンが安い理由

 コストコではガソリンも入れることができるのだが、じつはこれがかなりお得。アメリカでは、1ガロンにつき相場平均よりも20セントは安いと、IHS マークイットにおけるエネルギー分析のグローバルヘッドは米CNNに話す。

 じつはガソリンは利益が少ないことで有名なのだが、多くを売ることができれば、もちろん大きな利益へとつながる。コストコではガソリンの売り上げは、年間売り上げの10%を占め、約2.2兆円にのぼる。

 しかし、コストコがガソリンの価格を低くキープしているのには、別の理由があるよう。コストコのCFOであるリチャード・ガランティ氏は、こんなことを明かした。

 「インフレ圧力があり、価格が上昇する時、人々はガソリン代を節約しようとします。100人がガソリンを入れるためにコストコに来た時、そのうちの半分以上が、その後に店内で買い物に行きます」

画像: コストコのガソリンが安い理由

 ガソリンの価格を安くキープすることで、その後の買い物につなげる。それによって売り上げが伸びる。そんな戦略があったよう。

 コストコには、これと同様の理由で安い価格が保たれている商品がある。それは、ロティサリーチキン。コストコを訪れた人の43%が毎回買っているとも言われるロティサリーチキンは、アメリカで鶏インフルエンザが発生し、鶏の価格が高騰した2015年にも値段が変わることはなかった。コストコはロティサリーチキンの低価格を保ったことで、年間3,000万から4,000万ドル(約33億円から44億円)の利益を捨てたこともあるという。

 1つの商品だけで考えると利益がなくとも、その商品がコストコ全体の売り上げに貢献する影響力は大きい。コストコの商品には様々な戦略が隠されている。

(フロントロウ編集部)

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