『And Just Like That…』の配信がアメリカでスタート
1990年代後半から2000年代にかけて一世を風靡したドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』の待望の続編ドラマ『And Just Like That…(原題)』が、ついにアメリカで配信がスタート。
オリジナル版に続き、主人公のキャリー・ブラッドショーをサラ・ジェシカ・パーカー、キャリーの親友で弁護士のミランダ・ホッブス役をシンシア・ニクソン、キャリーのもうひとりの親友でアートディーラーのシャーロット・ヨーク役をクリスティン・デイヴィスが登場する『And Just Like That…』だが、キャストそれぞれに変化が。
なかでも、オリジナル版では赤毛だったミランダがグレーヘアになっているのは大きな変化。ドラマの放送終了から17年、映画『セックス・アンド・ザ・シティ2』の公開からすでに11年が経過していることから、ミランダがグレーヘアになったのは当然っちゃ当然。しかし、ミランダのグレーヘアには、チーフライターでありディレクターであるマイケル・パトリック・キングの想いが込められていた。
パンデミックを経験した女性だからこそのグレーヘア
『And Just Like That…』は、キャストが50代になり、時代の移り変わりやパンデミックを経験した後のそれぞれの姿が描き出されている。
そのため、ミランダが今回の作品で赤毛ではなくグレーヘアになったのはパンデミックの影響という設定があるようで、「マイケル・パトリック・キングが『パンデミックの時、多くの女性が美容院に行けず、白髪にしようと決め、それが気に入っていると言っていた。だから、女性の中で誰かを選ぶとしたら、ミランダだと思うんだ』と言ってた」と、シンシアはトーク番組『Live with Kelly and Ryan』で語った。
実際パンデミック中に美容室に行けず、白髪を染めることが出来ない人が続出。そして、これまでは社会的に女性の白髪=醜いというネガティブなイメージを気にして染め続けていたが、実際に白髪になってみたら解放されて気に入ったと、白髪ヘアをキープする女性のストーリーが多く聞かれた。
そんな出来事をドラマに反映するとは、女性の本音を描いてきた『SATC』の続編らしい考え。『SATC』同様に、50代になったキャストのリアルが描かれている『And Just Like That…』は、エイジズムに抵抗する作品にもなっている。
(フロントロウ編集部)