2022年コーチェラに出演予定だったトラヴィス・スコット
毎年アメリカ・カルフォルニア州インディオの砂漠地帯コーチェラ・ヴァレーで開催され、アメリカ最大級の野外フェスと言われるコーチェラ・フェスティバルは、新型コロナウイルスの感染拡大のため、2020年と2021年を中止に。
2022年は4月15日~17日と22日~24日に開催を予定しており、2020年にヘッドライナーを務める予定だったレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンとトラヴィス・スコットとあと1組が務めることをコーチェラ・フェスティバルの共同創設者であるポール・トレットがロサンゼルスタイムズのインタビューで認めていた。
しかし、トラヴィスが主催したアストロワールド・フェスティバルで10名の死者が出たことで、状況が変わろうとしている。
トラヴィス降板要求に6万人が署名
現地時間11月5日に開催されたアストロワールド・フェスティバルでは、ステージ前方に観客が殺到したことで大惨事が起き、10人の参加者が亡くなる悲劇が発生。これによりトラヴィスら主催者は、300件近い訴訟を起こされている。
10名もの死者を出したフェスの数日後には、署名サイトChange.orgにてコーチェラ・フェスティバルのヘッドライナーからトラヴィスを降板させることを要求するページが作られ、記事執筆時点で6万人以上の署名が集まっている。
そして今回、そんな世間の声も考慮されてか、トラヴィスが事実上コーチェラ・フェスティバルのヘッドライナーから外されたと米Varietyが報じた。関係者によると、トラヴィス側はコーチェラ・フェスティバルをトラヴィスの復帰ステージとして視野に入れていたものの、コーチェラ・フェスティバル側は降板を要求したとのこと。その上で、コーチェラ側はトラヴィスにギャラの25%ほどとされるキャンセル料を支払う用意があるという。
トラヴィスは先日のインタビューで個人的な非は否定したが、多くの死者が出たフェスを主催した本人であり、300件近い訴訟を起こされている彼の復帰を音楽界や音楽ファンが受け入れるには時間がかかると見られる。(フロントロウ編集部)