エリザベス女王の知られざる姿が映像に
2月6日で在位70周年を迎える英国君主エリザベス2世。世界でもっとも有名な女性であるエリザベス女王の95年の歩みを、単なるドキュメンタリー映画としてではなく、英国流のユーモアでポップな作品として完成させたドキュメンタリー映画『エリザベス 女王陛下の微笑み』が2022年6月に日本公開となる。
監督は映画『ノッティングヒルの恋人』(1999年)、『恋とニュースのつくり方』(2010年)、『私が愛した大統領』(2012年)、『レイチェル』(2015年)などで知られ、日本では2月25日に『ゴヤの名画と優しい泥棒』の公開も控えるロジャー・ミッシェル。昨年9月に65歳の若さで惜しまれながら他界し、本作が遺作となった。
音楽は映画『ガンジー』(1982年)、『遠い夜明け』(1987年)など、4度のアカデミー賞作曲賞ノミネート歴を持つジョージ・フェントン。
本作には、ビートルズ、エルトン・ジョン、ダニエル・クレイグ、ローワン・アトキンソンなど、著名なセレブリティたちも多数登場し、華を添えている。
「誰も見たことのない、エリザベス女王の姿がここにある」
ロジャー・ミッシェル監督は本作にむけて、このような言葉を遺している。
「英国史上最高齢かつ最長在位の君主。さらに彼女は世界史上、最高齢かつ、存命では最長在位の君主であり、現在も在位している最古の国家元首でもある。彼女ほど多くの人が想いを馳せる人はいないだろう。彼女はまさにモナ・リザ。誰もが知っている圧倒的存在。しかしその存在感にかかわらず、実態はベールに包まれていることが多く、私たちは彼女を永遠に理解することはできない。彼女はビートルズよりもはるかに有名で、お伽話に登場する“お城に住んでいる女王”だ。しかしその一方で、彼女は安全ヘルメットを被ってリサイクル工場の開業にも現れたりする。彼女の周りの時間と世界はいつだって台風のように目まぐるしく変化している。ただ一人、エリザベス女王を除いて。
この作品はまさに祝福だ。まるで映画のような激動の時代を余すことなく詰め込んだ、ミステリーツアーのような仕上がりになっている。詩的で洒落ている画面には、愛情いっぱいの茶目っ気あるいじりも出てくる。そしてそこには女王陛下への深い愛と畏敬の念があるのだ。ユーモアにあふれ、時に感動的で唯一無二。誰も見たことのない、エリザベス女王の姿がここにある」。
英国では在位70周年を讃えるイベントが開催
イギリス本国のみならず、日本をはじめ世界中から注目される英国王室のロイヤルファミリー。その中心にあるエリザベス2世の行動は常に大衆の興味の的となっているが、本作では、95歳となる今なお家族を支える一人の女性としての魅力、そして生き様が描かれている。
これまでのテレビや報道映像では見られなかった“素顔のエリザベス女王”の魅力を貴重なアーカイブ映像と共に体験できる必見のドキュメンタリー映画『エリザベス 女王陛下の微笑み』は、2022年6月に日本公開。
なお、イギリスでは女王の在位70周年を讃える祝賀行事「プラチナジュビリー」が予定されている。5月12日(木)~15日(日)には、ウィンザー城で催される馬術イベントが開催。また、1953年に女王の戴冠式が行われた6月2日(木)を皮切りに5日(日)までを祝日とし、英BBCが中継するバッキングガム宮殿で行われるコンサート、パレード、ショーなど、国を挙げての様々なイベントが行われる予定。(フロントロウ編集部)