アンジェリーナ・ジョリーがアフガニスタン人女性の声を届ける
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の特使を務める俳優のアンジェリーナ・ジョリーが、自身のインスタグラムを通じてアフガニスタンの女性が直面する危機を伝えると同時に、人々にもっと関心を持つよう呼びかけた。
「アフガニスタンの若い女性から、こんな手紙が届きました。彼女の身元は保護されていますが、タリバンが権力を握って以来、彼女は学校に戻ることができません。平和的な抗議活動に参加しただけで女性が逮捕されるなか、彼女は『私はもう外に出ることも、女の子なので話すこともできないかもしれない』と書いています」。インスタグラムのコメント欄にこう綴ったアンジェリーナは、続けて女性から送られてきた手紙(※一部抜粋)をシェアした。
以下、アフガニスタン人女性の手紙の日本語訳。
「女性には発言する権利も、言葉を発する権利もないような気がします。女性の権利は奪われ、この国では何もすることが許されないのです。数週間前、タリバンが女性の権利と自由を求めるために声を上げた女性2人を逮捕したとき、これで終わりだと思いました。私はもう二度と外に出られないかもしれないし、女の子なので話すことも許されないかもしれないと」
ご存じの方も多いと思うが、昨年8月、アフガニスタンでイスラム主義組織のタリバンが民主政府を崩壊させ、実権を掌握した。この影響で、それまでアフガニスタン政府を支援していた米軍が完全撤退。恐怖政治の復活を心配する声があがるなか、とくに懸念されるのが女性の権利侵害。当初、タリバンは女性の権利を守ることを約束していたが、女性の行動を制限するような命令を出すなど、女性への抑圧が続いており世界から批判されている。
アンジェリーナは、「アフガニスタンで何が起きているのか追ってください。アフガニスタンでは今、若い女性が夜な夜な銃を突きつけられて家から連れ去られ、姿を消したり、女性や少女の自由に対して日々新たな制約が課せられたりしています。彼女たちが忘れ去られることのないよう、どうかご協力をお願いします」というメッセージで投稿を締めくくっている。(フロントロウ編集部)