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アメリカでは、大ヒットドラマ『デクスター 警察官は殺人鬼』の主人公に自分を重ね、実の弟を殺害してしまった事件が発生していた。(フロントロウ編集部)

善良な警察官は連続殺人鬼!ドラマ『デクスター』

 ドラマ『デクスター 警察官は殺人鬼』は、米Showtimeにて2006年から2013年まで全8シーズンにわたって放送され、日本でも配信された大ヒットドラマ。

 善良な警察官であるにもかかわらず、殺害欲求を抑えられないシリアルキラーとしての顔も持つ主人公のデクスターを描いた本作は、倫理観や正義感に訴えかける内容と、臨場感あふれるスリリングな映像で多くのファンを魅了した。

画像: 善良な警察官は連続殺人鬼!ドラマ『デクスター』

 2022年3月7日には、その続編シリーズとなる『デクスター:ニュー・ブラッド』がHuluにて配信開始となる。本作は『デクスター 警察官は殺人鬼』が迎えた衝撃の結末の10年後を描く物語。すでに放送されている本国では、非常に高い評価を得ている。

 そんな『デクスター』シリーズだが、実はアメリカで本作に関連した恐ろしい殺人事件が発生していた。

弟を殺害しても反省の色なし…

 2009年、米インディアナ州に住む17歳の少年アンドリュー・コンリー(Andrew Conley)は、10歳の弟を殺害して逮捕された後、ドラマ『デクスター』の主人公は“自分とそっくりだ”とコメントした。

 アンドリューは弟の首を絞めて殺した後、その頭に袋をかぶせて自分の車のトランクに死体を詰め、ガールフレンドの家に行き、彼女に友情の証である指輪を渡したという。彼は、「ガールフレンドは、しばらく会っていないみたいに幸せそうだった」と話し、その後、学校の裏庭に弟の死体を遺棄したと供述した。

 反省の色は全く見せなかったというアンドリューは、何年も誰かを殺すことを空想していたそうで、連続殺人犯を描いた『デクスター』は「自分とそっくり」だと感じたとコメント。

 それだけでなく、「やらなくてはいけないこと…例えば、お腹が空いているときにそこにハンバーガーが置いてあったら、それを食べなければならないですよね」と、自分の犯した罪をまるで生理現象とでもいうかのような発言をし、警察官たちを唖然とさせた。さらには、犯行の翌朝には、父親の殺害も企てていたことを明かしている。

 当時事件を担当した検察官のアーロン・ネガンガードは、「彼は弟の死について、何の感情もなく、後悔の念もなく話した」と明かし、「人は時に邪悪な存在になる」、「この子は邪悪な子だ」とまで語った。

 とはいえ、『デクスター』はあくまでもドラマ。実際に殺人を犯してしまった上に反省もしていないアンドリューの短絡的な犯行は許されるものではない。当初彼は無罪を主張していたが、裁判が始まってすぐに有罪であることを認め、仮釈放なしの終身刑が言い渡された。しかし2018年には彼の母親が減刑を望んだ請願書を提出している。(フロントロウ編集部)

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