アーデン・チョウのギャラ格差が波紋を呼ぶ
アメリカで2011年から2017年まで放送されていた人気ドラマ『ティーン・ウルフ』にキラ・ユキムラ役で出演していた俳優のアーデン・チョウが、ほかのキャストとの「ギャラ格差」が理由で映画版への出演を見送っていたことがわかった。
映画版には、主役のスコット・マッコール役のタイラー・ポージーや、アリソン・アージェント役のクリスタル・リード、リディア・マーティン役のホランド・ローデン、ジャクソン・ウィットモア役のコルトン・ヘインズをはじめとするドラマ版のレギュラーキャスト計11名が出演することが発表されていたが、そこにアーデンの名前がなかったことからファンのあいだで“どうして?”と疑問の声があがっていた。
その理由について米Deadlineは、4人の女性レギュラーキャストのうち唯一の有色人種であるアーデンは、ほかの3人の女性キャストの半分のギャラを提示されたため、出演を見送る決断に至ったと伝えている。
シーズン3からシリーズに登場したアーデン演じるキラは最初は準レギュラーという扱いだったが、シーズン4~5でレギュラーに昇格。主人公のスコットの恋の相手としてはもちろんのこと、キツネという設定で番組のプロット上でも中心的な存在となった。
残念ながら人種や性別による格差はエンタメ業界ではめずらしいことではなく、番組で唯一のアジア系キャストであるアーデンがこういった扱いを受けたことに、ファンからは憤りの声があがっている。
ちなみに、今回の報道内容についてアーデンは一切コメントしていないが、ファンから多くのサポートが集まっていることを受けて、現地時間2月16日、自身のツイッターに「みんなのことを愛してる。全員にハグできたらいいのに」と感謝のメッセージを投稿。また、アーデンと同様に映画版のキャストに名前が挙がっていないスタイルズ・スティリンスキー役のディラン・オブライエンは、アーデンがギャラ格差を理由に映画版の出演を見送ったというニュースをシェアした第三者のツイートに“いいね”をするかたちで、アーデンの決断を支持している。(フロントロウ編集部)