鎖骨頭蓋異形成症を抱えるゲイテン・マタラッツォが、幼少期のオーディションの経験について明かした。(フロントロウ編集部)

『ストレンジャー・シングス』愛されキャラのダスティン

 ネットフリックスの世界的大ヒットシリーズであり、待望のシーズン4の配信が5月に迫る『ストレンジャー・シングス』

 シーズン1では小さな子供たちだったキャストも今では20歳前後となっており、大人になったみんなが完結までの残り2シーズンでどんな冒険を繰り広げるのかと、多くのファンがワクワクしている。

 そんな本作における愛されキャラといえば、ゲイテン・マタラッツォが演じるダスティンという意見に反対するファンは少ないはず。

ゲイテン・マタラッツォ、幼少期の経験

 シーズン1からおちゃめで、シーズン2のナンシーとのダンスシーンはキュートすぎる。そしてシーズン3では、スージーとのデュエットで視聴者を大爆笑させたダスティンは、演じるゲイテンが鎖骨頭蓋異形成症を抱えていることで、それがキャラクターにも反映されている。

 鎖骨頭蓋異形成症は先天性の骨の病気で、その症状が出るのは歯から背骨、脚など様々。

 ゲイテンの話し方が舌足らずなのはこのため。彼は2020年に4度目の手術を受けたことを明かしており、この障がいとともに生きてきた。

 しかし、そんなゲイテンに、多くの業界人が心無い言葉を投げかけてきたという。今では『ストレンジャー・シングス』への出演によって彼のことを知らない映像関係者はいないだろうが、いくつものオーディションを受け続けていた幼い頃にはこんなことを言われていたと、本人が米ポッドキャスト番組『Inside You』で明かした。

 「今になるまでひどいことだと気づかなかったんですよね。当時は、『正直でいてくれてるんだ。大人として扱ってくれて嬉しい』と思っていたんですが、7歳の子がいつも耳にしているべき言葉ではなかった。キャスティングディレクターたちがいつも、『ああ。我々は君のことが大好きだ。でもね、歯が生えてくるのを待ちなさい』と言っていたのを覚えています。

 僕はまだ7歳だったので、7歳の子どもたちはすでに歯が生えていることを伝えたんですが、彼らは普通の歯が抜けた状態と同じだと思ったんだと思います。僕はいつも、『歯が生えてくるのを待ちなさい』と言われ、自分の病気を説明すると、『それならこの業界ではあまり縁がないね』と言われるんです。

 それが当たり前だと思っていたから、マネージャーにも母親にもこのことを話したことはないと思います…。もしかしたら心に閉まっていたのかもしれませんが、正直なところ、あまりにも聞き慣れていて、1人で折り合いをつけていたことだったので。あまりに聞きすぎて、それに怒るということに無感覚になっていたのかもしれません。この先、“しまった。今まで自分を抑えていたんだ”みたいな変な不安の目覚めがない限りは、(無感覚でいることは)自分の助けになったことのほうが多いと思います」

 7歳の子が、自分の病気を説明できるだけでも偉いこと。にもかかわらず、大人からは心ない言葉を言われ、そして言われ慣れていたというゲイテン。その姿を想像すると心が痛むが、当時を振り返り、しっかりとした分析を見せた彼の成長には拍手。

 そして、ゲイテンのおかけで鎖骨頭蓋異形成症を知る人が増えたのも確実。彼は鎖骨頭蓋異形成症の人々を支援するチャリティ団体であるCCD Smilesの活動もサポートしている。

(フロントロウ編集部)

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