追記:ディズニーの発表を受けて、ワーナー・ブラザースがロシアで3月6日から公開予定だった映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』の劇場公開を土壇場で中止することを決定。同時に、「ウクライナの人道的危機を考慮し、ワーナーメディアは映画『ザ・バットマン』のロシアでの公開を一時停止します。今後も状況の推移を注視していきます。この悲劇が迅速かつ平和的に解決されることを願っています」という声明を出した。また、ソニー・ピクチャーズも同様の措置を取ることを明らかにしている。
ディズニーがロシアでの劇場公開中止を発表
ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、米ウォルト・ディズニー・カンパニーがロシアでの劇場公開をすべて中止することを発表した。
同社は今回の決定について声明で、「ウクライナへのいわれのない侵攻と悲惨な人道的危機を考慮し、ピクサーからリリース予定の『私ときどきレッサーパンダ』を含め、ロシアでの劇場公開作品を一時停止します。今後、状況の変化に応じて、ビジネス上の決断を下すことになります。一方で、新たに発生した難民危機の規模を考慮し、NGOパートナーとともに、難民への緊急援助などの人道支援に取り組んでいます」と述べている。
ディズニー/ピクサーの新作映画『私ときどきレッサーパンダ』は、現地時間3月10日にロシアで公開される予定だった。そのほかロシアで公開が予定されているディズニーの作品には、『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(5月5日)、『バズ・ライトイヤー』(6月16日)などがあるが、これらの作品の公開は今から2〜3ヵ月先なので今後の展開によって対応が変わることも考えられる。
ハリウッドの大手スタジオがロシアに対して強硬姿勢を示すのはディズニーが初。ディズニーの発表を聞いて、ほかのスタジオも今後公開される作品をロシアから撤退させるかどうか議論したそうで、米The Hollywood Reporterは他社が追随しても不思議はないとしている。
また、配信サービス業界では、「ロシア国内で10万人以上の加入者がいるメディアプラットフォームはロシアの国営テレビ局の番組を配信しなければならない」という法律が現地時間3月1日から適用されるも、Netflixはウクライナ情勢を理由に「現在の状況を考えて、これらのチャンネルをサービスに追加する予定はありません」と拒否している。(フロントロウ編集部)