元夫婦のジョニー・デップとアンバー・ハードの激動の結婚生活を支えていたマリッジカウンセラーが、2人がお互いに暴力をエスカレートさせる「相互虐待」の関係にあったと証言。(フロントロウ編集部)

ジョニー・デップとアンバー・ハードの結婚破綻の原因は“相互虐待”

 俳優のジョニー・デップが元妻で同じく俳優のアンバー・ハードを名誉毀損で訴えた裁判で、マリッジカウンセラー(結婚カウンセラー)のローレル・アンダーソン氏が2人に「相互虐待」の兆候があったと証言した。

 臨床心理学者であるアンダーソン氏は、2015年から2016年にかけて、ジョニーとアンバーの両者と1時間から3時間半のカウンセリングを何度も行ない、それとは別に個々での面談を数回にわたって実施したことがある。

 ジョニーとアンバーは幼少期にドメスティック・バイオレンス/家庭内暴力(以下DV)の被害にあっており、アンバーは父親、ジョニーは母親に虐待された過去がある。ジョニーに関して言えば、アンバーと出会うまでは自分自身をうまくコントロールできており、アンダーソン氏いわく、過去20〜30年のあいだにジョニーがほかのパートナーに暴力を振るったことはなかったという。しかし、彼女と結婚してジョニーは変わったといい、「アンバーと一緒だと、(彼女の言動が)引き金となって、お互いに罵り合うようなかたちになりました」とアンダーソン氏は語った。

画像: 現地時間4月14日、裁判所に現れたジョニー・デップ。

現地時間4月14日、裁判所に現れたジョニー・デップ。

 ちなみに、アンダーソン氏はアンバーから“ジョニーに暴力を振るわれた“と報告を受けたことがあるそうで、彼女の顔にアザがあるのも見たと供述している。その一方で、口論中に去ろうとしたジョニーを引き止めるために、アンバーのほうから喧嘩を吹っかけることもしばしばあったという。「彼女は自分が軽蔑されていると感じると、喧嘩を売る傾向にありました。それが彼女のプライドだったのです。もし彼(ジョニー)が争いを避けるためにその場を去ろうものなら、彼女(アンバー)は彼を殴ってでも引き止めるでしょう。彼女は彼が自分のもとを去るぐらいなら、むしろ喧嘩になることを望んでいました」と、当時の2人の関係性について説明している。

 アンダーソン氏は両者の暴力行為を実際に目撃したことは一度もないとしながらも、ジョニーからアンバーに対する暴力はあったと証言。加えて、アンバーからジョニーに対する暴力もあったと思っているとし、実際にアンバーからそれを打ち明けられたとした。

 また、アンダーソン氏とのセラピーセッションでは、ジョニーがアンバーのマシンガントークについていけず、“おいてけぼり”になることが幾度となくあったそうで、「彼女は削岩機のような勢いで話をする人で、つねに気合いが入っていました。彼は彼女と同じペースで話をするのが苦手で、途中で話を遮られることが何度もありました。彼は彼女の早口な会話についていけず、完全に圧倒されているようでした」と、当初、セラピーセッションがアンバーによって支配されていたことも明かした。やがてアンバーは、自分のコミュニケーションスタイルが生産的な会話を不可能にしていることを理解し始め、アンダーソン氏の目にはそれを機に関係が一時的に安定したように見えたそう。

画像: 現地時間4月14日、裁判所の外で目撃されたアンバー・ハード。

現地時間4月14日、裁判所の外で目撃されたアンバー・ハード。

 フロントロウで何度かお伝えしたが、2018年に米Washington Postに掲載されたアンバーの論説が名誉毀損にあたるとして、ジョニーは約55億円(5,000万ドル)の損害賠償金を求めてアンバーを提訴。この論説でアンバーはジョニーの名前こそ出さなかったものの、自身がDVのサバイバーであると主張すると同時に、「2年前に告発したDV(※)」の詳細を明らかにした。しかし、ジョニーは自身のDV疑惑を一貫して否定していることから、彼がDVの加害者か否かが今回の裁判の争点のひとつとなっている。
※時期からして加害者はジョニーであることが推測される。

(フロントロウ編集部)

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