ベネディクト・カンバーバッチがウクライナからの難民を受け入れへ
俳優としての新作『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』の日本公開が5月4日に控えているベネディクト・カンバーバッチが、イギリス政府によるウクライナからの難民支援制度である「Homes for Ukraine」制度を利用し、ロシアによる侵攻を受けているウクライナから逃れてきた難民の一家を自宅で受け入れることを表明した。
2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻は、2ヶ月以上が経った今も未だ収束する気配はなく、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の報告によれば、現地時間4月29日までに540万人を超える難民がウクライナから避難しており、UNHCRはウクライナの状況について緊急事態の最高レベルにあたるレベル3を宣言した。
ベネディクトは以前より、自宅でウクライナからの難民を受け入れたいとする意向を表明してきており、今年3月、ウクライナの国旗を彷彿とさせるイエローとブルーで作られたバッジを身につけて英国アカデミー賞(BAFTA)授賞式に出席した際には、「私たちは皆、バッジをつける以上のことをする必要があるのです。寄付をしたり、政治家に圧力をかけて、苦しんでいる人たちのために難民の安全や避難所を作り続ける必要があるのです。誰もができる限りのことをする必要があります」と訴えていた。
そうしたなか、ベネディクトは今回、実際にウクライナからの難民の一家を受け入れる予定だと英Sky Newsを通じて公表。「彼らはウクライナから逃れることができました。私は日々、進捗を確認しています」とコメントして、今は家族の到着を待っているところだと明らかにした。
「悲しいことに、彼らは現在治療を受けています。これ以上のことをお話しすると、彼らのプライバシーの侵害となりますし、彼らがいつ、どのようにやってくるのかを話すことは私のプライバシーの侵害にもなります」と、ベネディクトは詳細については明かすつもりはないとしつつも、「ただ、あのような混乱を経験した彼らに、私の自宅で安定を与えたいと私は思っています」と続けた。
ベネディクトは自宅で難民を受け入れるのに加えて、ウクライナから逃れてきた家族を受け入れたくても、費用の問題でそれができないイギリス国内のウクライナ系の家族たちも金銭面で支援していることも明らかにしている。(フロントロウ編集部)