ソフィー・ターナーを救った考え方
ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』や、映画『X-MEN』などで知られるソフィー・ターナーが、英Elleのインタビューで摂食障がいを患っていた頃を振り返った。
ソフィーが『ゲーム・オブ・スローンズ』のサンサ・スターク役にキャスティングされたのは、彼女が13歳の頃。それからドラマの8シーズンすべてに出演した彼女は、それをティーンエイジャーとして経験した。そしてその年ごろであれば、SNSとの距離はより一層近いもの。世界的大ヒットとなった『ゲーム・オブ・スローンズ』の出演者となると、SNSでは良いコメントも悪いコメントも多く目についてしまうもので、それはサンサのメンタルヘルスに悪影響を及ぼしていった。
「長いこと摂食障がいを抱えていて、とても状態は悪かったです。コンパニオンがいましたからね。コンパニオンって知ってます?住み込みのセラピストです。私が食べる時に何か不健康なことをしていないかを見守ってくれるんです」
定期的にセラピーを受けていることを明かしている俳優や著名人は多いが、セラピストと同居するほどの状態だったというのは、どれほどソフィーの状態が深刻だったかが分かる。彼女は2019年に、ドクター・フィルのポッドキャスト番組『Phil in the Blanks』に出演し、自殺することを考えていたこともあったと明かしている。その時にも、SNSで10代だった自分の肌や体型、演技についてコメントされていたことで、『ゲーム・オブ・スローンズ』の撮影ではコルセットを非常にきつく締めていたと話していた。
そんな彼女は、ある夜に、インスタグラムで見かけた自分の外見についてのコメントを考え続けていたという。「私はとても太っているんだ。魅力がないんだ」という考えにとらわれる彼女を見たセラピストは、こんな言葉を彼女に言ったそう。
「本当は誰もたいして興味はない。あなたがこれを考えていることは知っているけど、でも他の誰もそれを考えていない。あなたはそこまで重要な人物じゃない」
ソフィーはセラピストのこの言葉は、「誰かが私に言えることとしては最高のことだった」と話した。
有名人の外見についてインターネット上で誹謗中傷が投稿されていることは事実だが、その内容は信念があるようなものではなく、投稿主が片手間に人を傷つけているという最悪な状態。それを言われたほうからすれば、そのコメントは世界の中心になってしまいがちだが、“相手は自分のことをずっと考えているわけじゃない”し、そのコメントは大した意味を持たないのなら、自分も相手のことや、そのコメントについて考える必要はないのだ。ソフィーのセラピストが言いたかったのは、そのようなことだろう。
ソフィーはインスタグラムをスマホから削除し、現在でもセラピーには毎週通っているそうだが、気分が沈んだ時にどうしたら良いかは分かっており、マネージングできているという。そして、現在彼女は第2子を妊娠中。夫でありアメリカ人シンガーのジョー・ジョナスとアメリカで生活している彼女だが、メンタルヘルスのためにも、いつかは自分の家族や友人がいる母国のイギリスに帰りたいと語った。
(フロントロウ編集部)