ジェイソン・モモア、アンバー・ハードのメラ役続投を熱望
DCエクステンデッド・ユニバース(DCEU)の映画『アクアマン』シリーズで主演を務める俳優のジェイソン・モモアが、続編『Aquaman and the Lost Kingdom(原題)』(以下『アクアマン2』)の制作にあたって、メラ役のアンバー・ハードの続投を熱望していたとエンタメ評論家でコンサルタントのキャサリン・アーノルド氏が裁判で証言した。
ご存じの方も多いと思うが、現在、アンバーは元夫で同じく俳優のジョニー・デップとの裁判の真っ只中にある。きっかけとなったのは2018年にアンバーが米Washington Postに寄稿した論説。そのなかでアンバーは名前こそ出さなかったものの、ジョニーであることがわかるかたちで彼によるDV(家庭内暴力)を告発した。ジョニーはそれが名誉毀損にあたるとして、5,000万ドル(約64億円)の損害賠償を求めてアンバーを提訴。一方のアンバーも、ジョニーが彼女のキャリアと評判を傷つけるために仕組んだ中傷キャンペーンによって甚大な影響を受けたとして、1億ドル(約130億円)を求めて逆提訴している。
『アクアマン』は、アンバーにとって俳優としてさらなるステップアップを図る大きなチャンスだったが、ジョニーとの長引く法廷闘争が原因でアンバーの降板を求める署名活動が行われるなど、『アクアマン2』をめぐって不穏な空気が漂っていた。最終的になんとか出演にこぎつけたものの、アンバーいわく、映画を制作するワーナー・ブラザースは彼女が再登板することを望んでいなかったそうで、登場シーンが大幅に削られたと法廷で述べている。
現地時間5月23日に行われた裁判で証言台に立ったアーノルド氏は、アンバーが『アクアマン2』に出演することができたのは、主演のジェイソンとジェームズ・ワン監督が彼女の出演を強く希望したからだと主張。スタジオはアンバーをフランチャイズに復帰させることに乗り気ではなく、ジェイソンやワン監督、アンバー自身のマネジメントチームによる強力な援護があってこそ、次回作への出演が実現したことを示唆した。
ちなみに、ワーナー・ブラザースがアンバーの『アクアマン2』出演に難色を示していたのは、劇中でロマンスを繰り広げるジェイソンとアンバーのあいだにケミストリーが感じられず、スタジオの首脳陣がそのことを懸念していたからだという話もある。
この説についてアーノルド氏は否定的な見解を示していたが、アンバーを担当するタレントエージェントのジェシカ・コヴァセヴィック氏は、ジョニーとの対立がアンバーのキャリアに多大な損失とダメージを与えたことを認めたうえで、『アクアマン2』でアンバー演じるのメラの出番が減ったのは、「アンバーとジェイソンの相性が良くないから」だと説明を受けたと裁判で供述している。(フロントロウ編集部)