温暖化への取り組み:日本は45位
昨年日本で“不名誉な結果“として大々的に報道されたのが、地球温暖化に対する取り組み。日本は61カ国・地域を対象にした分析で45位という結果に。
この順位は、2021年11月に英グラスゴーで開催された国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)に合わせ、国際環境NGO「ジャーマンウォッチ」などが作成したランキングによるもの。「温室効果ガス排出量」「再生可能エネルギー」「エネルギー使用」「気候政策」の4カテゴリー14指標スコアに基づいてランクづけされ、日本のスコアは100中の48.53だった。
毎年発表されているこのランキングで、日本は前年にくらべてランクを上げたものの、5段階評価で下から2番目のグループ。その理由としては、発表した目標に対する具体的な計画や政策がないことなどが挙げられている。
出展:Climate Change Performance Index 2022, CCPI
食品廃棄物の総量:日本は 14位
昨今よく耳にする食品廃棄物の問題。もったいない精神があるとも言われる日本だけれど、食べられるのに廃棄される食品の量は決して少ないとは言えない。
2021年にUNEPが発表した大規模なデータでは、年間に全世界で廃棄される9億3,100万トンのうち、日本の年間廃棄量はおよそ800万トン。この結果は世界中の国々の中で14位という結果だけれど、1人あたりに換算すると、1位である中国よりも多い結果となる。
しかも日本は、かなりの量の食料を輸入に頼っているという問題も。農林水産省によると、日本の食料自給率は38%であり、62%もの量を輸入しているにもかかわらず、多くの量を廃棄。地球に住む9人に1人が栄養不足に陥っているのに、まだ食べられる食品を棄ててしまっている。
出展:UNEP Food Waste Index Report 2021
プラごみの総量:日本は5位
レジ袋が有料になるなどプラスチックごみを減らすための施策が徐々に進んでいるけれど、使い捨てられるプラスチックの量はまだまだ多く、なんと日本は年間940万トンで世界第5位。
国民1人当たりで計算すると、毎年約30kgものプラスチックを廃棄していることになる。軽いイメージがあるプラスチックだけれど、日々かなりの量を捨てていることが分かる。UNEPの報告によると、この1人当たりの廃棄量では日本がアメリカに次いで第2位だという。
なかでも半分を占めているのがプラスチック容器のごみだと言われていて、この量も日本はかなり多い。プラスチックをほかの製品に生まれ変わらせるリサイクル率もOECD加盟の34カ国のうち第27位となっているため、環境に多大な悪影響を与えていることが分かる。
出展:UNEP Single-use Plastics
世界とくらべて見えてくる、日本の環境問題への取り組み。とくに食品廃棄やプラごみは、1人1人の意識を変えることでも改善につなげられるので、できることから始めてみて。(フロントロウ編集部)