マイルズ・テラーの顔の傷あとは交通事故によるもの
トム・クルーズ主演の映画『トップガン マーヴェリック』で亡きグースの息子ルースターを演じるマイルズ・テラーは、今でこそ次々と話題作に出演する売れっ子俳優だが、ここにたどり着くまでの道のりは長く、顔の傷あとが理由で役をもらえない不遇の時期もあった。
現在はほとんど目立たなくなっているが、マイルズには左頬と首にかけて複数の傷あとがある。この傷あとは、2007年、まだマイルズが大学生だったときに交通事故に巻き込まれてできたもの。
車を運転していたのはマイルズの大学の友人で、マイルズは助手席に座っていた。友人が運転する車は時速80マイルで走行中にコントロールを失ったそうで、「僕たちが乗っていた車は8回横転しました。僕は窓の外に放り出されました。僕は車から50フィート(約15メートル)ほど離れたところに横たわっていて、意識不明で血まみれでした。友人は僕が死んだと思ったようです」と、米ABCのインタビューで事故にあったときのことを振り返っている。
幸い、命は助かったものの、15年経った今もマイルズの顔にはその傷あとが残っており、頬には小石が2粒埋まっている。医師は、傷あとが増えることを懸念して、小石を取り除かないことを選択した。また、事故後、3年以上かけてレーザー治療を受けて、傷跡を少しでも目立たなくしようとしたこともある。米Esquireのインタビューで、マイルズはその経験を「とても苦しかった」と語っている。
ちなみに、傷あとがもっと鮮明だった頃は、そのことが理由でオーディションに落ちることも何度かあったそうで、「マイルズ、君は良い俳優だが、(設定上)このキャラクターに傷あとがあるのは不自然だ」と言われたこともあるという。そんなとき出会ったのが、『ラビット・ホール』(2010)のジョン・キャメロン・ミッチェル監督だった。ミッチェル監督は、マイルズの傷あとを「好きだ」と言ってくれただけでなく、同作品にジェイソン役でマイルズを起用。この作品がきっかけで俳優として注目されるようになったマイルズは、その後、『トップガン マーヴェリック』を含む多くの出演作に恵まれている。(フロントロウ編集部)